味があるなんてレベルじゃねえぞ…レトロ好きには垂涎モノ?岩手県の昭和すぎるバス停が「まさに国宝級」だと話題に
岩手県の昭和すぎるバス停がSNS上で大きな注目を集めている。
「岩手にある現役停留所の壁、大好きすぎて血吐きそう。」
と件のバス停を紹介したのは一人旅研究会の栗原悠人さん(@keionoteio)。
このバス停は岩手県奥州市前沢の塔ヶ崎停留所。設置されたのは1955年4月というから70年近い歴史があることになるが、圧巻なのがその内観。手書きの「前沢町商工案内図」というマップや毛筆風タッチの看板類、おまけに「神の国と正義を求めよ」というキリスト看板まで、今や滅多にお目にかかれない天然の昭和感がこれでもかと詰め込まれているのだ。
栗原さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「レベル高すぎる停留所。こりゃー出血物。
神と正義が御わす聖地です。」
「手書きの地図や、宣伝店舗など今時、めずらしい停留所ですね
映画のセットみたいな感じですね ほっこりします(^o^)/」
「筆書きの趣きが堪らないです。左上の桃太郎さんの時代描写が最高ですね」
など数々の驚きや称賛の声が寄せられている。
■SNSで見かけてビビッときた
栗原さんにお話をうかがってみた。
ーーこの場所を訪れた経緯をお聞かせください。
栗原:Twitter(現X)を見ていたら、フォロワーさんが訪れているのを拝見し、そこに写る停留所の姿にビビッときて、即行きたい所リストに入れました。ちょうど半月後に岩手へ行く予定があったので、その際に訪問しました。
ーーどのような所にグッとくるのでしょうか?
栗原:今では木造の待合室がそもそも珍しくなっていますが、その中でもこの停留所は、昭和30年の設立当時に現役だったお店の広告が壁面にずらっと並べられており、旧字体も交じった手描き文字が並ぶ光景に萌えました。
シンプルな造りながらも、当時のこの地域の元気さが聞こえてくるようでした。またこの停留所の待合室が建てられた時代も、建物がだいぶくたびれるほどに遠い昔になりつつあることに、時の流れに想いを馳せずにはいられませんでした。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください
栗原:冗談で「勝手に国宝認定して良い?」と聞いたら、多くの方に「良いよ!」って返していただけて、一体感を感じられて嬉しかったです。停留所を見て一緒に吐血しそうになってたり卒倒しそうになってたり、皆さんのリプに笑わせていただきました!
◇ ◇
筆者の学生時代、20年前頃は他の地域でもこういったバス停が見られたが、年々建て替えられたり廃止されたりで、ここまで昭和な光景はまさに国宝級。昭和レトロ好きの方はぜひ存在するうちに塔ヶ崎停留所に足を運んでいただきたい。
なお今回の話題を提供してくれた栗原さんは先日、人生初の写真集となる「郷愁」をBOOTHから発売。大学生だった2015年から2019年に全国の郷愁あふれる空間を巡り撮影したお気に入りの作品が108枚収録されているので、写真ファンは要チェックだ。
※記事を一部修正しました(9月25日22時10分)
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)