「この子達を迎えてあげて!」亡くなった愛犬の声が聞こえた気がした 警戒心は強いが実は甘えん坊の2匹が新しい家族に
■この子達をお家に迎えてあげて!
紅葉(くれは)ちゃん(3歳・メス)と朱葉(あやは)ちゃん(3歳・メス)は、生後2カ月くらいの時に保護された。3兄妹のうちの2匹で、男の子は先にTNRされた。ただ、この姉妹は身体が小さく下痢がもひどかったので、もう少し元気に大きくなるまでTNRするのを待つことになった。
大阪府在住のMさんは、雪蓮(ゆれん)ちゃんという猫を飼っているのだが、雪蓮ちゃんの保護主と共に活動している人が紅葉ちゃんと朱葉ちゃんを保護したという。そのため、Mさんは2匹が捕獲されたばかりの頃、一度会っていた。Mさんは、蕾ちゃんというヨークシャテリアが虹の橋を渡った翌日、用事があって訪れた保護主のもとで2匹に再会した。
「その時、『この子達をお家に迎えてあげて!』という蕾の声が聞こえた気がして、その場で『譲渡してほしい』と申し出ました」
■人は怖い、でも甘えん坊
2020年8月24日、Mさんは2匹を迎えた。
「今まで迎えた子たちとはぜんぜん違う、警戒心の強い、人間を怖がる子でした。ケージの隅に2匹でくっついてベッドの下に隠れたまま。人間がケージに近づくだけで一緒にシャーシャー!初日はご飯も食べませんでした」
名前は、保護主のもとで、ミルクティーに因んでミルとティーと呼ばれていたので、紅茶の茶葉を連想して、紅葉、朱葉と名づけた。毛色の薄い子が紅葉ちゃん、毛色の濃い子が朱葉ちゃんだ。
2匹とも猫は大好き。特に朱葉は先住猫の宙(そら)お兄ちゃんが大好きで、ほぼストーカー状態だ。スキあらば乗っかりたくて、怒られても懲りずに、宙くんの熟睡中を狙っている。人間のことはまだ怖がるが、実は甘えん坊だという。
「嫌な事があっても猫達に癒やされるので心が穏やかになりました。特に猫を飼ってからは、イライラする事もほぼなくなったし、滅多なことでは怒らなくなりました」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)