人気装備だけど…「よく見える」「見慣れない」と賛否は分かれ気味 「デジタルルームミラー」の失敗しない選び方と“おすすめ10選”

「デジタルルームミラー」は、リアウィンドウ上部からのカメラ映像を、ルームミラーに装着したディスプレイに映し出す機器です。「デジタルインナーミラー」などとも呼ばれます。後部座席の乗員やラゲッジスペースの荷物で後方が見えにくい時も、カメラ映像で後方を確認でき、近年人気を集める装備のひとつです。

特に後方の確認がしにくい大型SUVやミニバンでは重宝されており、今年発売されたトヨタのミニバン・新型アルファードでも人気オプションのひとつとして注目を集めました。

後付けも可能で、ドライブレコーダーを搭載した利便性の高い製品も多く出回っています。しかし、カメラ映像を映し出すこともあって「見づらい」「見慣れない」という指摘もあります。搭載するメリット・デメリットについて整理するとともに、失敗しない選び方やおすすめの製品について紹介します。

■製品や工賃の相場価格

純正品では、取り付け工賃込みで5~10万円ほどの製品が多いです。一方、社外品の相場価格は本体価格が2~5万円程度、取り付け工賃も2~5万円程度です。製品を購入したお店で取り付けを依頼すると、工賃が安いです。

なおドラレコ機能のない、後方確認機能だけ搭載した製品は数千円から購入できます。

■デジタルルームミラーの選び方

デジタルルームミラーを選ぶ時のポイントを解説します。

▽付けておきたい機能

デジタルルームミラーを選ぶうえで、搭載しておきたい機能は以下の3つです。

・ドラレコ機能

・調光機能

・鏡面ミラーとの切替機能

ドライブレコーダーは人気の装備です。別々に搭載するよりも、セットの方が楽でしょう。また暗い環境でも映像を鮮明に映し出す暗視機能や、映像の白トビ・黒ツブレを抑制する機能(WDR/HDR)も、後方確認や録画映像の確認において便利です。

またデジタルルームミラーは鏡面のミラーより広範囲を映すため、はじめはピント合わせに苦労する人もいます。鏡面ミラーとの切替ができると楽でしょう。

▽機能以外でのポイント

デジタルルームミラーは後方確認が主目的なので、映像の見やすさにこだわりましょう。

・ディスプレイのサイズ

・画素数の高さ(200万画素以上)

・視野角の広さ(120度以上)

後方を確認するだけなら、ディスプレイは5インチ前後でも構いません。ただしこのサイズ感の製品では、後方カメラの映像がミラーの一部(中央や端)にしか映りません。一方デジタルルームミラーの中には、DVDなどを視聴できるものもあります。この場合、ディスプレイは7インチ以上がおすすめです。なお最近は9インチ以上の大型ディスプレイも多いです。

この他に、画素数や視野角を確認しましょう。「500万画素以上」「360度録画」といった製品もあります。

■おすすめデジタルルームミラー10選

norico編集部では、ドラレコ機能付きのおすすめ10製品をピックアップしました。購入できそうな価格帯1万円台後半~5万円のなかで、ディスプレイのサイズや画素数、視野角をみて総合的に選びました。

【1】コムテック「ZDR-038」

12インチの大画面で見やすさは抜群。フロントカメラはミラー本体と別のため、好みの位置に設置できます。先行車や後続車との接近を知らせる等の安全運転支援機能も充実しており、事故予防の面で非常に高性能な製品です。

【2】セルスター「CS-1000SM」

SONYが開発した夜間撮影技術「STARVIS」を採用している他、HDR技術で白トビや黒ツブレを抑制します。ボタン操作でリアカメラの微調整もでき、駐車時はワンタッチでバックモードに切替可能。GPS機能やノイズ軽減機能など、多機能性が魅力です。

【3】ケンウッド「DRV-EM4700」

リアカメラはウィンドウの内側に設置するタイプで、泥跳ねによる視界不良といった心配がありません。またケンウッドはスモークガラスの影響を抑える技術を有しています。夜間撮影技術STARVISも採用しており、価格は高いですが、高性能です。

【4】アキーヨ「AKY-V360ST」

フロントカメラが360度撮影できる他、リアと左サイドにもカメラを設置して、3つのカメラ映像を同時録画できるのが特徴です。後方の様子だけをミラーに映し出したり、クルマの周囲全体を4分割で確認したりと様々な使い方ができます。

【5】ネオトーキョー「MRC-2022」

知名度は高くないものの、メディアで度々紹介されている製品です。 タッチスクリーンで画角を上下に移動できたり、ボタン1つで任意の拡大率に後方映像を拡大できたりと、使い勝手に優れています。バックカメラ機能や通常ミラーへの切替機能なども揃っています。

【6】ドリームメーカー「DMDR-27」

HDW/WDRと2種類の逆光補正機能を搭載しているので、白トビと黒ツブレが抑えられます。STARVISも採用しており、暗視性能も十分。またスモークガラスにも対応しており、車内のプライバシーを守りながら後方の見やすさを維持します。

【7】BAL「BAL5700」

BALは大橋産業という国産メーカーのブランドです。映し出す画角は広くないものの、映像の見やすさは十分。ドライブレコーダー搭載でも安価な点が魅力です。事前に設定した速度を超えるとアラームが鳴る速度超過お知らせ機能など、安全運転支援機能も搭載しています。

【8】JADO「G100」

ドライブレコーダー付きで、破格の安さが魅力のG100。 12インチの大画面に4Kの極めて高画質なカメラ映像が映し出されるため、購入者の満足度も高いです。前後2カメラで2画面表示もできます。また暗視機能や白トビ、黒ツブレを防ぐHDR/WDR機能も搭載しています。

【9】ヒガシ「HM-031SL」

日本製のドライブレコーダー付きで、非常に安価な製品です。 タッチパネルで操作方法もかなりシンプルなため、機械が苦手な人でも使いやすいでしょう。また画素数が高く、HDR機能を搭載している点で見やすさも良好。コスパに優れた製品です。

【10】MAXWIN「MDR-I002B」

360度車内カメラ、フロントカメラ、リアカメラの3つを設置できます。またリアカメラは車内設置と車外設置を選べます。 

■必要・不要の意見は分かれ気味

後方を確認するのに便利といわれるデジタルルームミラーですが、中には不要だという意見もあります。特に年齢が上がるほど、「見慣れない」「ピント合わせが困難」という声が増えてきます。

ここで搭載のメリットとデメリットを確認しましょう。

▽デジタルルームミラー搭載のメリット

・乗員や荷物に関係なく後方が見える

・夜間も鏡面ミラーより、よく見える

・ドライバーごとの位置調整が不要

デジタルルームミラーは、車内の状況を問わず後方の視野を確保してくれます。特に後方の確認がしにくい大型SUVやミニバンで人気です。調光機能があれば夜間もよく見えるので、安全確保に役立ちます。またディスプレイに映し出される映像の角度は常に同じなので、ミラーの位置調整の必要ありません。

▽デジタルルームミラー搭載のデメリット

・前方と後方でピントが合いにくい

・急な明暗の変化で白トビなどが起こる

目視とカメラ映像で焦点がズレるのが、最大のデメリットです。高齢になるほどピントの調整は難しくなり、気持ち悪さを覚える場合もあります。 中年期以降の方は、鏡面ミラーとの切替や、鏡面ミラーに近い映像を映せる製品を選ぶと良いでしょう。

この他に、トンネルなどの暗い場所から明るい場所に抜けると白トビするなど、カメラならではの弱点もあります。

(まいどなニュース/norico)

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