【遺伝子データ分析】95歳以上の長生きタイプが多い都道府県 3位群馬、2位栃木、1位は米どころ、酒どころの県

株式会社ユーグレナ(東京都港区)は、ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストの遺伝子解析サービスのゲノムデータをもとにした、「95歳以上まで生きる可能性が高めの遺伝子タイプが多い都道府県(出生地)ランキング」を発表しました。

ユーグレナ・マイヘルスとジーンクエストが提供する遺伝子解析サービスは、個人の健康リスク・体質・祖先について、300項目以上の遺伝子型を解析し、どのような病気にかかりやすいか、どのような体質の遺伝的傾向があるかについて、結果を提供するサービスだそうです。

人はある一定の年齢を超えると加齢とともに身体機能が低下し、老化が始まりますが、実年齢よりも若く見える人、老けて見える人など、老化のスピードには個人差があります。老化のスピードや寿命は、食生活や運動習慣、ストレスなどといった環境因子が大きく関係しますが、これまでに行われた数多くの研究によって、遺伝要因も関係していることが明らかになったといいます。

米パシフィックヘルス研究所の研究チームが、長期の疫学研究に参加した日系アメリカ人男性615人を対象に、95歳以上生存したグループを長寿、81歳までに亡くなったグループを平均的な寿命として、複数の長寿候補遺伝子の遺伝子型に違いがあるかを調査した結果、アポトーシス(細胞死)に関与するFOXO3という遺伝子上の「SNP:rs2764264」という遺伝子型において「C」を持っているほど95歳以上まで生きる可能性が高い傾向があると分かりました(※)。

(※)Willcox BJ et al. (2008) "FOXO3A genotype is strongly associated with human longevity." Proc Natl Acad Sci U S A 105(37):13987-92.

そこで、同調査ではヒトの寿命に深く関与する遺伝子型についての項目「95歳以上まで生きる可能性(SNP:rs2764264)」に注目。

2023年8月に同サービスの利用者の中から2万1371人のゲノムデータを用いて、「95歳以上まで生きる可能性がより高めのタイプ(遺伝子型:CC)」、「95歳以上まで生きる可能性が高めのタイプ(遺伝子型:CT)」、「95歳まで生きる可能性が一般的なタイプ(遺伝子型:TT)」の3つのタイプのなかから、「95歳以上まで生きる可能性がより高めのタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する人と「95歳以上まで生きる可能性が高めのタイプ(遺伝子型:CT)」に該当する人の割合を足して、都道府県(出生地)別に算出し、数値化しました。

その結果、「95歳以上まで生きる可能性が高めの遺伝子タイプが多い都道府県」の1位は「新潟県」(49.87%)となりました。

以下、2位「栃木県」(48.20%)、3位「群馬県」(48.02%)、4位「京都府」(47.82%)、同率5位「埼玉県」「岡山県」(いずれも47.30%)、7位「鹿児島県」(47.26%)、8位「富山県」(47.25%)、9位「岐阜県」(47.21%)、10位「島根県」(46.96%)と続きました。

一方、「95歳以上まで生きる可能性が高めの遺伝子タイプが少ない都道府県」は、少ない順に「秋田県」(38.33%)、「滋賀県」(38.51%)、「大分県」(39.20%)、「山梨県」(39.71%)、「長野県」(40.78%)となっています。

また、男女別に見ると、男性は、1位「福井県」「和歌山県」(52.50%)、3位「群馬県」(52.13%)で、女性は、1位「佐賀県」(56.25%)、2位「鹿児島県」(54.76%)、3位「奈良県」(54.10%)となり、それぞれの1位と最下位との差は、男性が18.80pt、女性が21.91ptで、約2割の差がありました。

なお、「95歳以上まで生きる可能性がより高めのタイプ(遺伝子型:CC)」に該当する日本人の割合は4.6%、「95歳以上まで生きる可能性が高めのタイプ(遺伝子型:CT)」が34.9%となったことから、日本人の約4割が95歳以上まで生きる可能性が高いタイプであることが推測されるとしています。

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