カメムシが家に入ってきたら「ほぼ捕獲できます」 100均アイテムで作れるホイホイが大活躍
SNS上には連日、カメムシに悩まされる人たちの悲鳴が続いています。野外ならまだしも、家の中で見つけたときは大わらわ。そんな中、ペットボトル容器とLEDライトだけで捕獲器を自作した人がいます。写真家の「ふがまるちゃん」さん。「カメムシを殺さず、極力近づかなくても済む捕獲器が簡単な材料で作れることを伝えたかった」というふがまるちゃんさんに話を聞きました。
■体験談に「ありがたい」「やってみよう」
ふがまるちゃんさんは9月末、自身のSNSに「カメムシが家に入ってきたら 部屋の電気を消して、加工したペットボトルの下にライトを置くとほぼ捕獲できます」と写真付きで投稿。ユーザーからは「これいいですね!」「さっそくやってみよう」「ありがたい」などと好評で、1万を超えるいいねがつきました。
捕獲器の名称は「カメムシホイホイ」。光に集まるカメムシの習性を利用して、LEDライトでおびき寄せ、あとは容器の中に落ちるのを待つだけ…という仕組みです。
これまでは部屋の壁にカメムシを見つけると、チラシや新聞の上にそっと誘導し、外へ逃していたそう。ところがカメムシホイホイを設置すると、ストレスや労力なく30分以内で捕獲に成功。カメムシの入ったペットボトルは、下部だけを玄関脇に出しておくと「数時間後、姿はありませんでした」。生きたまま逃せるのがポイントなのだとか。
材料は、2リットルのペットボトル容器1本とLEDライト。作り方は(1)ペットボトルの上から3分の1あたりをカッターなどで切断(2)飲み口側を逆さまにし、下部にはめる(3)容器の下にLEDライトを置く。
「部屋の明かりを暗くして、カメムシの近くに置いておくと捕獲の時短につながります。今回使用したLEDライトは業務用の発光量が強いものですが、部屋を真っ暗にすれば100円ショップで売っているLEDや、スマホのライトでも大丈夫だと思います」(ふがまるちゃんさん)
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伊丹市昆虫館(兵庫県伊丹市)がホームページに公開した「大量発生しているツヤアオカメムシの生態と対策の解説【2023年9月】」によると、この時期、阪神間で見かける緑色のカメムシはツヤアオカメムシという種だそう。
「ツヤアオカメムシは夏に山のスギやヒノキの実を吸って繁殖します。増えた成虫は、9月中下旬以降の秋になると、山からいろんな方向に向かって分散します。光に集まる習性があるので、街灯や建物の照明に集中します。照明のまわりについたカメムシは、飛び回ったり歩き回ったりするうち、周辺の出入口や窓から家屋内に侵入することがあります。より強い光により多く集まるので、建物の入口や窓、集合住宅の廊下などは、消してもよい照明を落とすなどして光量を下げるとカメムシの誘因数を減らすことができます」(伊丹市昆虫館HPより)
涼しくなったら見なくなるのかと思いきやーー。
「生木の葉裏やそこらへんの隙間にもぐりこんで越冬します。街の中でも、街路樹や生け垣の植物の葉について冬を越します。冬でもあたたかい日は飛ぶなどして活動することがあります。今年の冬は少し多めにツヤアオカメムシをみることになるかもしれません」(伊丹市昆虫館HPより)
カメムシ対策。まだまだ続ける必要がありそうです。
(まいどなニュース・金井 かおる)