高齢者に多頭飼育されていた猫 譲渡会でスヤスヤ、初めての保護主宅でもゴロゴロ 堂々たる甘えん坊に笑顔の輪広がる
てんちゃん(2歳・メス)は、2023年8月初旬に東京都在住のIさんに、新たな家族の一員として迎えられた。名前の通り天使のような存在のてんちゃん。高齢のおじいさんが半外飼いで多頭飼育していたが、病気が原因でてんちゃんを飼えなくなり、ボランティアが保護したそうだ。
てんちゃんとIさんとの出会いは、譲渡会で始まった。
「譲渡会では、子猫に心を惹かれましたが、保護主さんの助言とてんちゃんの性格が決め手となりました。てんちゃんは2歳という年齢を考えると、少し落ち着いており、人慣れしていてとても素晴らしい性格だと伝えられました。見た目もシャムミックスで可愛らしい姿勢を持っていましたが、何よりも譲渡会での挙動が穏やかで、不安げな様子を見せず、ほとんど寝ていたことから、てんちゃんに決めました。」
■フレンドリーで甘えん坊
譲渡会での出会いから、2週間後にてんちゃんはIさんの家にやってきた。Iさんは8歳になる先住猫を飼っており、てんちゃんは先住猫にとって最後の仲間になるかもしれないと考えた。
「マンションの規定でペットは2匹までとなっているので、先住犬が亡くなってからお迎えしました。だから、あんちゃんは8歳になってしまいました。最後とは、猫が20年生きることを考えると、自分が最後までお世話できるのがラストかなということです。」
てんちゃんはIさんの家に初めてやってきた時もまったく驚くことなく、すぐに部屋中を探索し始めた。そして、てんちゃんは人懐っこく、触れられても嫌がることなく、いつでもゴロゴロと優しい音を立てて喉を鳴らした。
名前の「てん」は、亡くなった犬が「りん」、先住猫が「あん」という名前で、新しい家族の一員として「ん」繋がりで「てん」という名前にしたという。
てんちゃんは物怖じせず、誰にでもフレンドリーで甘えん坊。食欲も非常に旺盛で、Iさんがキッチンに行くとすぐに食事をねだる。
「先住猫のあんちゃんは絶対に食べ物を取りに行かないのに、てんちゃんはお腹が空くと朝早くから元気いっぱいになります。」
てんちゃんを家族に迎えたことで、Iさんの家族の笑顔がさらに増えた。
「まだそれほど月日が経っていませんが、新しい家族の一員としててんちゃんが溶け込んでいることは明らかです。本当にかわいい子たちが家族に加わり、家庭に幸せと笑顔をもたらしてくれています。」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)