車走行中にテレビ視聴、制限解除は違法? 受信感度の「ワンセグ」か、品質の「フルセグ」か…カーナビ・製品選びのポイント

目的地へと案内してくれるカーナビは、快適なドライブに欠かせない装備ですが、テレビが楽しめるとドライブがより充実します。

カーナビ選びの際に、テレビを視聴する機能としてよく聞くのが「ワンセグ」「フルセグ」という言葉。はたしてどのような違いがあるのでしょうか。どちらを選べばよいか、メリット・デメリットについても紹介します。

■ワンセグとフルセグの違い

移動中のテレビ視聴方法として使われるワンセグとフルセグ。 どちらも地デジ(地上デジタル方法)の放送システムの一種で、見れる番組は変わりません。

最大の違いは、受信できるデータ量です。

フルセグは受信可能なデータ量が多いので、ワンセグより高画質・高音質でテレビ視聴を楽しめます。一方ワンセグは、少量のデータしか受信できないからこそ、電力消費が少なく済みます。またワンセグの方が電波を拾いやすく、電波の弱い環境でも映像が途切れにくいです。

▽ワンセグ/フルセグの仕組み

両者の違いを理解する上で知っておきたいのが、地デジ放送の仕組みです。

地デジでは、映像や音声などのチャンネル情報を13のセグメント(区画)に分けて送信しています。このうち1セグメントがワンセグ用に、他の12セグメントが家庭用テレビやフルセグ向けに割り当てられています。

この割り当てられているセグメント数の差が、即ちワンセグとフルセグの受信できるデータ量の差となっているのです。

▽電波の受信感度に優れるワンセグ

ワンセグ放送は、携帯電話などの移動体でもテレビ視聴を楽しめるよう、2006年に誕生しました。先述の通り13あるセグメントのうち1つだけを利用しているため、画質や音質は良くありません。 しかし移動用に開発されただけあって、電波の弱い環境でも映像が途切れにくいのがメリットです。

▽高画質・高音質のフルセグ

スマホや大型ナビが登場すると、ワンセグでは画質の粗さが目立つことも増えました。そこで登場したのがフルセグです。フルセグは家庭用テレビと同様の12セグメントを使っているため、高画質・高音質です。ただし建物の間や山間部など、電波の弱い環境では映像が途切れてしまいます。また電力消費量も大きいです。

■カーナビはワンセグとフルセグのどちらがいいか

現在ではフルセグ対応のカーナビが多くなっていますが、ワンセグ対応のカーナビもまだ多いです。自動車メーカーの純正ナビにも、ワンセグ対応の製品があります。ここでは予算や利用目的に応じた向き不向きをご紹介します。

▽ワンセグがおすすめのケース

ワンセグは、まず予算を抑えたい人におすすめです。ポータブルナビなら1万円前後で購入できます。

また視聴のタイミングや視聴内容で考えると、移動中の子どものテレビ視聴や、スポーツのテレビ観戦にも良いでしょう。アウトドアが趣味で山間部に移動することが多い人にもおすすめです。

▽フルセグがおすすめのケース

フルセグは、大きめの画面でドラマや映画をじっくり楽しみたい人におすすめです。また移動先での地デジ視聴がメインで、移動中に地デジを見ない場合もフルセグが良いでしょう。

▽切替できる製品が主流に

最近では、ワンセグとフルセグを電波状況に応じて切り替えてくれる製品が主流になってきています。「できるだけ高画質で、でも映像を途切れさせたくない」という人は、こうした製品がおすすめです。

■車内でのテレビ視聴に関するQ&A

▽Q. ワンセグをフルセグにする方法は?

フルセグに対応していないナビを既に購入している場合、フルセグチューナーを購入すれば、フルセグに切り替えられます。

▽Q. カーナビの制限解除は違法?

純正のカーナビは、走行中にテレビやDVDなどの映像コンテンツが視聴できないように「機能制限」がかけられています。ドライブ中もテレビ視聴できるようにするカーナビの制限解除は、違法ではありません。

ただし制限を解除しても、テレビ視聴を行えるのは、あくまで同乗者だけです。運転手がテレビ画面を注視すれば、違反になります。

(まいどなニュース/norico)

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