黒すぎるイカ墨パスタがSNS上で大きな注目を集めている

「わたし魔女のキキ！こっちは通常の5倍イカスミ入れたら、アスファルトの熱で溶けたタイヤみたいな姿になったパスタ」と件のイカ墨パスタを紹介したのは漫画家の皆瀬たまきさん（@yozuki）。

皆瀬さんが用いたイカ墨ペーストはおよそ75g。初めの投稿には「通常の5倍」の分量と書かれているが、その後、調べたところ市販の使い切りイカ墨ペーストは4gだったことがわかり、このイカ墨パスタは実際には一般的な濃度の約19倍である事が判明したということだ。

パスタはもちろん具材まですべて漆黒に染まった、まるでモノクロ写真のようなその姿に、SNSユーザー達からは

「モノクロ写真かと思った」

「食品ってここまで黒くなるんですねw」

「タイヤグミを思い出した」

「美味しいでしょうけど口内までタイヤ色になりそうですね・・・」

など数々の驚きの声が寄せられている。

■作った人に聞いた

皆瀬さんに話を聞いた。

ーーこのイカ墨パスタを作ろうと思ったのは。

皆瀬：ベネチアで食べたイカ墨パスタが非常に黒く濃厚で、美味しさに驚いた経験が発端です。旨味成分の集合体であるイカスミを大量に使って、あれ以上に濃いものを食べてみたいというテーマで作りました。いざ出来上がってみると、凄い絵面になってしまったな…と自分でもちょっと笑ってしまいましたね。

ーー味わいはいかがでしたか。

皆瀬：墨を増やすだけでは生臭みが勝ってしまうので、大量の白ワイン等で煮詰めたりなど、分量や調理工程を工夫してみました。写真では想像しづらいかもですが、香りはイカ墨パスタそのものなので外見の悪さよりも味への期待感で写真に収めてる間も早く食べたいという気持ちでした。イカ墨パスタ何皿分もの旨味と贅沢感がこの一皿にギュッと濃縮されようなこの味を一言では名状し難いのですが、自分が求めていた以上に美味しいものが出来上がり、とても至福の時間でした。

ーー投稿への反響について。

皆瀬：面白い画だったので軽いノリで投稿したんですが、そのまま凄い勢いで広まっていきビックリでした。白黒写真なのかと思われる方がかなりいまして、試しに色変換をしてみたら殆ど変化がなくて更にビックリしました。自分で思っていた以上に黒かったようです。

◇　◇

イカ墨パスタ好きならたまらないであろうこの逸品。誰もが料理上手の皆瀬さんのように出来るかはわからないが、ご興味のある方はぜひチャレンジしていただきたい。

なお皆瀬さんは今回の投稿後、色調を比較する参考として手製のアーリオオーリオの写真も紹介している。こちらはこちらで普通に美味しそうなので、レシピ公開が待たれるところだ。

皆瀬たまきさん関連情報

漫画家。同人誌「天狗症候群」主宰。現在は漫画雑誌「コミックアンリアル」（株式会社キルタイムコミュニケーション）で執筆中。

（まいどなニュース特約・中将 タカノリ）