「離婚するからいらない」と手放された犬を家族に 「噛みますよ、大丈夫ですか?」→どんどん優しいお顔に

■離婚するからいらない

ミルクちゃん(享年13歳)は、9歳2ヶ月の時に大阪府在住の中西さんに引き取られた。ミルクちゃんは前の飼い主の離婚に伴い、どちらの家庭にも引き取られないまま保健所送りにされる運命に瀕していた。

「9年間外で飼育されていて、ドッグランに行ったり遊びに連れて行ってもらったりしたことがなかったせいか、他の犬や人間に噛みついてしまうことがあったと聞きました。そのため、誰も引き取る人が現れなかったそうです。」

中西さんは、「あまりにも無責任でかわいそう」だと思い、ミルクちゃんを引き取ることにした。初めて会った時、前の飼い主からは、「噛みますよ。大丈夫ですか?」と念押しされたという。

「ミルクは他の人や犬に吠えることはありましたが、私たち夫婦を噛むことはありませんでした。9年間どのように生活してきたのかは分かりませんが、何か嫌なことを人間にされた経験があるのかもしれません。」

■どんどん優しい顔に

ミルクちゃんは初日の夜には寂しさからクンクンと鳴いていたが、次の日からは鳴くことはなかった。

名前は前の飼い主から受け継いだもので、9年間の名前をそのままにした。ミルクちゃんは食いしん坊で、いつも食べ物のことで頭がいっぱいのようだった。性格は、家族思いで賢く、とても甘えん坊な子になった。

中西さんはミルクちゃんを迎えて、愛は言葉だけでなく、行動や触れ合いによっても伝えることができると実感した。

「ミルクはどんどん優しい顔に変わっていきました。怖くないよ、甘えて良いんだよと一生懸命触れ合うことで心が通じていくのがとても嬉しく、愛おしく思いました。ミルクにはたくさん学ばせてもらいました。」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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