ニャンとも珍しい「狛猫」が鎮座する京都の神社 由来はネズミからカイコを守るため 御朱印の授与始めました

 全国でも珍しい「狛猫(こまねこ)」がある京都府京丹後市峰山町泉の金刀比羅神社が狛猫を描いた御朱印の授与を始めた。狛猫は養蚕が盛んだった丹後ちりめん発祥の地・峰山町で蚕や繭をネズミから守る神の使いとして親しまれてきた。同神社は「御朱印が機織りの歴史と文化に触れる機会になれば」と期待している。

 狛猫は、「アッ」と口を開けてキリッとりりしい顔で子猫を抱く猫と、「ウン」とうなずくように口を閉じて優しい柔和な表情を浮かべる猫が向き合った「阿吽(あうん)の一対」。江戸時代後期に境内にあり、養蚕家や糸商人らが「機織養蚕の守護神」を祭る末社・木島神社の前に奉納したとされる。

 御朱印には、中央上部の丸の中に狛猫の一対が右下半分に子猫を抱いた猫のシルエットが描かれる。金刀比羅神社一帯で秋に開かれるイベント「こまねこまつり」の実行委員会メンバーがデザインを担当した。

 狛猫は、まつりが始まった2016年ごろから知名度が高まった。脇阪卓爾宮司(56)によると、猫ブームも相まって、猫好きのカップルや家族連れら遠方からの参拝者が増えているという。狛猫をあしらったお守りや絵馬はあったが、「御朱印の授与を」との要望が相次いだ。

 御朱印は、これまでに約100枚が授与されたという。初穂料は1枚500円。

(まいどなニュース/京都新聞)

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