クマなどの「危険動物」の目撃情報が前年比「1.5倍以上」に増加…目撃されたエリアも拡大傾向に
昨今では、東北や北陸地方などを中心にクマの市街地への出没や人身被害が相次いで報告されています。株式会社JX通信社(東京都千代田区)が、クマを含む危険動物や災害、事故などの情報をAIで収集・分析するリスク情報サービス『FASTALERT』で収集した情報を分析した結果、「危険動物」の目撃情報は2022年比で「1.5倍以上の件数」となっていることが分かったそうです。
同社の分析結果によると、同サービスのAIが捉えた「危険動物の目撃情報」は、2023年10月19日時点で「573件」に達し、2022年同時期の「587件」と比べて1.5倍以上の件数となっていることが分かりました。
危険動物の目撃情報の多くは「クマ」に関連するもので、SNSの情報の特性上、人の目に触れた件数に比例して投稿が増えるため、データ上は2022年よりも大幅に「危険動物」と人間の接触が増えていることが示唆されるといいます。
また、危険動物の目撃情報が大幅に増加しているだけでなく、「目撃されたエリア」も大きく広がっています。2023年10月1日から19日までの「危険動物」の目撃情報を、2022年の同じ期間と比較してみると、2023年の方がより広い範囲で、且つ人の多い市街地も含めて目撃情報が投稿されていることが明らかとなりました。
危険動物が目撃されたエリアは、東北地方にとどまらず、北陸地方や東京を含む関東地方でも昨年より多くの危険動物の情報が投稿されており、クマの出没情報が多い地域では、現地に住む人だけでなく、秋の行楽シーズンで現地に移動する人も最新の情報に注意する必要があるといいます。