張り付いた髪の毛で絵を描いた!? お風呂アートの才能に脱帽「洗顔ものまね」でも人気の作家

「風呂の浴槽に張り付いた髪の毛で絵を描いたもの」

洗顔料の泡を使って有名人になりきるという“洗顔ものまね”で人気の美術家・杉浦由梨さん(@sugiura16738120)。この度、「風呂場の抜け毛で作ったアート作品」を披露し、大きな話題となりました。

お風呂に入っているような女性の横顔が描かれていますが、壁には多数の水滴が付着しており、写真の下部には水面も写っていることから、ここが本当に浴室であることがうかがえます。しかし、それでも絵が上手すぎて、これが髪の毛で描かれたものであるとは、にわかには信じられません。

お風呂場や抜け毛を芸術に使うという発想、そしてその創作性の高さ--杉浦さんがこの「髪の毛アート」をX(旧Twitter)で紹介したところ、たくさんの驚きと絶賛の声が寄せられました。

「これは思いつかなかった」

「クオリティたっかい…」

「抜けた毛はもうゴミだと思ってたけど、こんなすばらしい作品になるとは」

「お風呂のぼせる前にやらないといけない時間制限がある中でこれはすごい」

「普通に鉛筆で書いた様に見えてしまうけど凄いなー」

「見事なペンタッチならぬ髪の毛タッチ」

■髪の毛で絵を描いたきっかけは? TV番組にも出演し話題に

杉浦さんは現在、洗顔ものまねの活動を展開、Xなどでもその写真を公開され、絶大な人気です。洗顔の泡だけでなく、髪の毛でもその才能を発揮されており、その卓越した創作力に驚きを隠せません。

さらには、杉浦さんにおうかがいしたところ、意外な事実が発覚しました。

実は、杉浦さんがこの髪の毛アートを行ったのは2014年のこと。美大の卒業制作として、『〇〇について考えながら』という作品名で発表したものだそうです。なんと、学生時代につくったものだったのですね。

洗顔ものまねの活動開始はその4年後の2018年からだそうで、髪の毛アートの方が洗顔ものまねよりも先だったということになります。

では、なぜ髪の毛で作品づくりを行おうと思われたのでしょうか?

「私はお風呂の中でよく考え事をするのですが、その時に無意識に浴槽に張り付いた毛を指で動かすことがあります。意外と絵が描けることや線の美しさに気が付き、その日考えたことをその日抜けた毛で描くようになりました。この作品は、写真と映像でそれを毎日記録したものです」(杉浦さん)

独特な着眼点から、制作をはじめた杉浦さん。また、浴槽だけでなく、石鹸、洗面器、自分の身体など、毛が付着したさまざまな場所でも制作。

さらに、制作過程で短い毛が欲しくなった時などは、歯で噛みちぎったりして長さを調節したり、浴槽が乾いて毛が剥がれてしまったり自分自身がのぼせてしまったりしないよう、できる限り理想の形を作れるよう素早く指を動かすなど、いろいろと努力・工夫をしながら作品づくりを行っていたそうです。

これらは杉浦さんの「過去の作品」ながら、再び脚光を浴びた髪の毛によるアート作品ですが、実は以前にもTV番組で紹介され、大きな話題となったことがありました。

その番組とは、中京テレビ制作のバラエティ番組『オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。』(2019年3月までの前タイトル『オードリーさん、ぜひ会って欲しい人がいるんです!』)。

お笑いコンビであるオードリーが、クチコミによって推薦された人をゲストに呼び、トークを繰り広げるという内容の番組ですが、杉浦さんは2015年4月に放送された回で、「髪の毛で絵が描ける」人として紹介され、制作にまつわるさまざまなウラ話も披露。その時の模様は、YouTubeの番組公式チャンネルでも配信されています。

  ◇  ◇

学生時分から髪の毛で絵を描くという独創的な発想の作品を送り出し、その才能を発揮していた杉浦さん。ご自身のホームページでは、他にもこれまで行ってきたさまざまなアート活動を紹介されています。

そして、現在は「洗顔ものまね」の活動をSNSを中心に続けているという杉浦さん。

「洗顔は毎日行う行為で、毎日違う泡の形になるものなので、365人つくることを目標に行っています。現在150名ほどなのでまだまだ道のりは長いです」とのこと。

今後、どんな作品を見せてくれるのか、楽しみですね。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・竹中 友一(RinToris))

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