雨のなか、子猫4匹を連れ庭に現れた猫「大雨予報で危険!」と保護、ガリガリだった母猫は先住猫と仲良しに
■雨の中現れた親子猫
梅ちゃん(1歳弱・メス)は、令和5年7月8日の朝、福岡県在住の横尾さん宅の庭に突然現れた。4匹の子猫を連れていた。
「このまま居座るかというような勢いで、雨のなか授乳をしたり、子猫を遊ばせたりしていました。この時は大雨の予報も出ていて、家の裏には水路があり大変危険だったため、その日のうちに梅ちゃんと子猫たちを保護しました。」
横尾さん一家は、梅ちゃんと子猫たちがチュールに夢中になっている隙に一匹ずつ抱き上げて洗濯ネットに入れていったという。
「私はチュールをあげながら抱き上げる係で、旦那は洗濯ネットに入れる係、子供達は見守る係でした(笑)」
■ガリガリだった梅ちゃん
梅ちゃんを家に連れて帰るとパニックに陥り過呼吸を起こしてしまったが、次の日からは子猫たちのお世話を熱心に行い、新しい家での生活が始まった。子猫たちは生後2ヶ月くらいになっていた。
梅ちゃんはまだ1歳にもならない時に子猫を産んだせいか、保護当時ガリガリに痩せていて、毛並みも悪く体重も2キロほどだった。ごはんの時も先に子猫達に優先的に食べさせて、後でガツガツ食べてあっという間に器が空っぽになった。
「外にいた時はちゃんとしたご飯を食べれなかったようで、うんちから回虫がたくさん出てきました」
■猫は心を開いてくれる
やがて子猫たちの里親が決まり、梅ちゃんだけが残った。
「うちには3匹の先住猫がいたので、最初は梅ちゃんも里親に出すつもりでした。でも、お世話を通じて彼女に愛着がわき、子猫たちが里親に行ったタイミングで家族の一員に迎え入れる決断をしたのです」
先住猫たちの名前は、おもち、あんこ、さくら、きなことお餅にちなんだ名前だった。そのため梅ちゃんの名前も、麻美さんの住む太宰府市の名物「梅ヶ枝餅」に由来している。
梅ちゃんは優しい性格で、先住猫たちにも愛情を注ぎ、毛繕いをしてあげる。きなこちゃんとは特に仲良しで、一緒に過ごすことが多い。
横尾さんは元々犬派だったが、約3年前に初めて近所で保護したおもちちゃん(今年亡くなった)に出会ってから猫好きになり、次々と保護していたらあっという間に4匹に増えたという。
「猫はそんなに人に懐かないと勝手に思っていたのですが、そんな事は全くなく、時間と共に少しずつ心を開いてくれるということを日々実感しています。性格もみんな違っていてそれもまた楽しいなと思っています。猫好きになってからの歴は浅いですが、毎日愛猫と一緒にいられるだけで幸せです」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)