【看護師の転職事情ランキング】8割以上が、1回以上は転職 理由は「夜勤を押し付けられて」「育児しながらの夜勤は難しい」
看護師は肉体的に負担の大きい職業であり、時には職場の人間関係に悩まされることも珍しくないと聞きます。そこで、現在看護師をしている男女40人を対象に「看護師の転職事情」について調査を実施した結果、「1回以上転職をしたことがある」と答えた看護師が8割以上であることが分かりました。また、転職をした理由については、「結婚・子育て等のライフイベントのため」が最多となったそうです。
株式会社SOKKIN(東京都新宿区)が2023年10月にインターネットで実施した調査です。
はじめに、「今までに何回転職をしましたか」と聞いたところ、「1回」(28%)、「3回」(23%)、「2回」(18%)などが上位に並び、「1回以上転職したことがある」と答えた看護師は全体の8割以上を占めることが分かりました。
さらに、「転職した理由」については、「結婚・子育て等のライフイベントのため」(12票)、「精神的にキツかったため」「転居のため」(いずれも9票)、「給料が低い・昇給が見込めないため」「他の職場に興味があっため」(いずれも8票)といった回答が上位に挙げられ、回答者からは以下のようなコメントが寄せられました。
【結婚・子育て等のライフイベントのため】
▽育児しながらの夜勤は難しいと思い転職した(30代後半)
▽結婚して、旦那の地元に引っ越したため(30代前半)
▽1回目は結婚に伴い夜勤のないところで働きたかったため。2回目は出産し仕事の時間がライフスタイルと合わなくなったため(30代前半)
【精神的にキツかったため】
▽前の職場では男性看護師が少ないため仕事の相談を気軽にできず、ストレスを抱え転職した(40代前半)
▽自分の希望しない部署への移動があり、移動した場所で看護やケアを実施していても自分のやりたいこととは程遠く、やりがいを感じなかったため(20代後半)
▽病院の人間関係の悪さ、時間外労働などから精神的に追い詰められてしまい、転職を決意した(20代後半)
▽先輩から夜勤を押し付けられて生活リズムが狂う働き方を長くしており、精神的なキツさを感じるようになってしまったため(30代後半)
▽コロナ禍に「独身のあなたコロナ係やりな」と言われ、「この病棟で仕事なんて絶対したくない」と思い転職した(40代前半)
【転居のため】
▽夫の転勤に伴い、転職した(20代後半)
▽職場の寮を出なければならなくなって実家に帰ったため(40代前半)
▽1回目は結婚で転居したため。2回目は転居したため。3回目は他の仕事もチャレンジしてみたいと思ったため(30代後半)
【給料が低い・昇給が見込めないため】
▽昇給が少ない、残業代が出ないなどの不満があったため(40代前半)
▽奨学金返済のため勤めていたが、給料と仕事内容があっておらず、パワハラ等もあったため転職した(20代後半)
【他の職場に興味があっため】
▽他の分野の仕事に興味が出たので、一旦退職しやりたいことを優先させた(30代後半)
▽結婚の為に引っ越しをし、通勤に時間がかかるようになり転職をした。また、他の職場に興味もあり転職した(40代前半)
▽人員体制が整っている回復期リハビリテーション病院であれば、退院までの間患者様とじっくり向き合うという私の理想の看護が実現できると思い、リハビリテーション病院への転職を決めた(30歳前半)
また、「現在の職場に決めた理由」を複数回答可で教えてもらったところ、「仕事内容・やりがい」(17票)、「勤務地・通勤距離」(14票)、「勤務時間」(13票)、「月給・ボーナスなどの給料条件」「休日・休暇」(いずれも10票)、「残業時間」(9票)といった回答が上位に並びました。回答者からのコメントは以下の通りです。
【仕事内容・やりがい】
▽前の職場よりも今までの経験が活かせそうだったため(40代前半)
▽自分のやりたいことが十分にできそうだったことと、副業が可能だったこと(30代前半)
▽自身の専門分野において、高度な専門知識やスキルを発揮できる環境であり、日々の業務を通じて成長できそうだと感じたため(40代前半)
【勤務地・通勤距離】
▽自宅から徒歩圏内の職場にしたかったため(40代後半)
▽結婚をして引っ越しをした為、家庭との両立を考え通勤距離と残業時間を重視した(40代前半)
▽自宅からバスで20分程度で着くようになったので朝の支度が楽になり、ストレスなく働けるようになった(30代後半)
【勤務時間】
▽時間の融通がきくために病院から訪問看護に転職した(30代後半)
▽外来なので夜勤がない、程よい大きさの病院なので急な休みも取りやすい、福利厚生がしっかりしているため(30代前半)
【月給・ボーナスなどの給料条件】
▽給料や夜勤手当が高かったため(40代前半)
▽夜勤専従で年収が50万くらい上がる見込みだったため(40代前半)
【休日・休暇】
▽休日が多く、私生活が充実するため(30代後半)
▽休日の数が多かったことと、知人の話で職場の雰囲気もいいと聞いていたため(20代後半)
▽子供が小さかったので、休みや時間などの融通がきくのと、アットホームな環境だったため(30代後半)
【残業時間】
▽残業が少なかったことや人間関係が良いと噂で聞き、転職を決めた(20代後半)
◇ ◇
最後に、「転職活動をした際に利用したサービス」を複数回答可で答えてもらったところ、「ハローワーク」(12票)、「転職エージェント(人材紹介サービス)」(10票)、「転職サイト(求人広告サイト)」(8票)、「施設HPからの直接応募」(4票)などが挙げられ、回答者からは以下のようなコメントが集まったそうです。
【ハローワーク】
▽自分にとって一番身近なサービスだったため(30代後半)
▽失業手当や再就職手当をもらえるため(30代後半)
▽信頼できると思ったため(30代後半)
▽転職サイトの利用の仕方があまり良く分からなかったため(30代後半)
▽国立病院・大学病院・クリニック等の求人が充実していたため(30代前半)
【転職エージェント(人材紹介サービス)】
▽アプリやサイトに登録するだけで、自分の希望する職場の情報を簡単に手に入れることができたため(20代後半)
▽病院の特徴や職場の雰囲気がわかりやすかったため。男性看護師が多く働きやすいとの事で今の病院に決めた(40代前半)
▽専属コンサルタントが付き、面接対策まで徹底サポートしてくれて安心感があったため(30代後半)
▽自分から休み希望や希望の勤務日数、困ったことを直接エージェントに相談することができるため(40代前半)
【転職サイト(求人広告サイト)】
▽育休中なので自分1人の力ではなかなか転職は難しかったため(30代前半)
▽希望する求人があったので転職サイトに登録した(40代後半)
▽求人数が多く、アドバイザが親切・丁寧な対応で好印象だったため(40代後半)
【施設HPからの直接応募】
▽人材会社を仲介するよりも早いため(40代前半)
▽転職サイトだと自分の希望から外れた所もどんどん紹介してくるので、直接探したかった(40代前半)