誰にもなつかず、傷だらけだった怖がり犬 唯一心許した保護主に引き取られ、見せた笑顔「散歩いこ!」

じろーくん(10歳・オス)は、秋田県の山中にある会社で看板犬として飼われていた。ただ、とても臆病で人に全然懐かない犬だったという。2017年6月、じろーくんは先住の秋田犬ゴン太くんにケンカをふっかけた。顔や首周りを噛まれて怪我をして、治るまでは離れの檻に2ヶ月間ほど入れられていたという。

その会社に勤めていたTさんは、怪我から回復したじろーさんを昼休みに時々散歩に連れて行くようになった。すると、他の社員には懐かないじろーくんが少しづつ心を許してきた。

「ちょうど同じ時期に私の一戸建ての家が完成したので、家族と相談して引き取ろう思い、社長にお願いして引き取ることになりました。」

■表情が豊かになった

2018年8月、Tさんはじろーくんを迎えに行った。じろーくんはいきなり車に乗せられてオドオドしていて、車から降りる直前にオシッコをしてしまった。

「初めて見る風景と妻と娘を見て固くなっていました。前は誰にでも臆病でしたが、家に来てから近所のワン友とその飼い主さんたちと触れ合い、子ども以外には挨拶できるようになりました。ワン友の女の子にはとても優しく、一部の男の子には唸ります(笑)」

Tさんの家族になってからじろーくんはよく笑うようになった。特に散歩前には、満面の笑顔で「行こう」と訴えてくるそうだ。

「家に引き取ってから半年後に会社に連れていったら、事務の女性陣に『別の犬でしょ?』と言われました。じろーの兄妹犬のミミちゃんとも数年ぶりの再会を果たし、短い時間だったが、触れ合うことができました。」

Tさんはじろーくんとの暮らしを家族と楽しんでいる。

「旅行など遠出や日々の行動制限がかかりますが、毎日じろーとの生活で笑顔と会話が増えました。時々、じろーを連れて車でドライブしたりと楽しい日々を過ごしています。」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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