元繁殖犬の8歳、食べたり走ったりお出掛けしたりするのが大好き! 今までできなかった楽しくて幸せな経験、これからたくさんしてね
■元繁殖犬のマルチーズ
歩羽花(ふうか)ちゃん(8歳・メス)は、ブリーダーで繁殖犬をしていたのだが、元繁殖犬や病気を持った子などを保護していた里親テラスに保護された。
岩手県在住の石川さんは介護施設で働いていて、埼玉県の本社の施設では里親テラスから保護犬を引き取って飼っていた。
「そこの譲渡会を私が働く職場でも開催されることになり、インスタグラムを見てみました。気になる子がいたと話したら連れてきてくれたのです」
石川さん宅には6歳になるパピヨンの男の子がいて、1匹で留守番することが多いため、相棒がいれば寂しい思いも和らぐのではないかと考えていた。「もし飼うなら保護犬を!」と思っていた時に譲渡会の話があったので、良い子がいたらぜひ引き取りたいと思ったという。
■先住犬とも馴染む
石川さんは、歩羽花ちゃんに会って一目惚れした。里親テラスに1年以上いたということ、年齢も8歳で、他の子が短期間で譲渡決定しているのに里親が決まらずにいたのは私と出会うため!きっとこれは運命の出会いだと信じた。
今年4月28日、石川さんは歩羽花ちゃんを家に迎えた。
「初日は不安そうな様子でしたが、『大丈夫だよ』と優しく声をかけて抱っこしたり撫でたりしたら、人馴れはしていたので拒絶はしませんでした」
歩羽花ちゃんは、部屋を探検したり、怖くなるとケージに入ってじっとしていたり、自分のペースで過ごしていた。時間が経つにつれて先住犬とも馴染んできたという。
里親テラスにいる間、「とうふちゃん」と呼ばれていたのだが、近い響きの名前がいいと思い、直感で歩羽花ちゃんと名付けた。普段はふうちゃんと呼んでいるという。
■楽しい思い出でいっぱいにしてあげたい
歩羽花ちゃんは食いしん坊。「繁殖犬時代にちゃんと食事ができていなかったのかな?と思ってしまうくらい食べることが大好きです。爆睡していてもカサカサと食べ物を取り出す音がすると飛び起きてきます」
ドッグランなど広い場所でフリーで走るのが大好きで、うさぎのようにぴょんぴょん走り回る。
「その姿を見ると、繁殖犬時代に走り回る事がなかったのでは…と思ってしまいます。車でお出かけも大好きで、出掛ける準備をしていると玄関に走って行き、早く連れてってと催促します」
先住犬は子犬の時に迎えたが、歩羽花ちゃんは8歳で家に来た。石川さんは、今までできなかったであろう経験を沢山させてあげたい、辛い事だけじゃない嬉しい事、楽しい事でいっぱいにしてあげたいと思っている。
「歩羽花は、夫婦共通の楽しみ、励み、癒しになっていて、気持ちが穏やかになりました」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)