高齢客が多いスーパー…セルフレジがガラガラだったのに 状況を打破した店の企画とは? たった3カ月で有人レジ列が激減
お年寄りの多いある地区で、スーパーにセルフレジが導入されました。しかし、使い方が分からない年配の人々がセルフレジを使うことはなく、有人レジは依然混んだまま--。そんな状況を打破したスーパー側の企画が、X(旧Twitter)で大きな話題を呼んでいます。
投稿者であるよしぱん(@yoshipan)さんは、近所でよく利用するスーパーについて投稿。「高齢者の多い地方だから、スーパーにセルフレジが導入された当初は『分からない』『困る』って店員さんに文句を言うご老人が多発した。けど、1年ほど経った今、年配の方々も当たり前にセルフレジ使ってる。きっかけは3ヶ月ほど開催された『セルフレジだけポイント5倍キャンペーン』だった」。
よしぱんさん曰く、セルフレジのみのキャンペーンが実施されると「ポイントが貯まるのなら」と、年配の方も店員に使い方を教わりながら必死に覚えていったそう。その結果、「使い始めたら意外と楽だと分かって、キャンペーン終了後も普通にセルフレジを使うようになる。結果、店員さんがピッピしてくれるレーンを最小限まで減らせてセルフレジスペースが拡充された」と、見事理想的な運用に至ったといいます。
よしぱんさんにお話を聞くと、このスーパーではほかのお店でセルフレジが導入され始めたタイミングで、同様にセルフレジの運用が始まったといいます。
当時の状況について、「何年も『販売員さん募集』の張り紙があったけれど働き手が集まらず、10台近くあった有人レジがフル稼働しているのを見たことはなかったので(土日でも3台ぐらい)、いつも行列でした」とよしぱんさん。
慢性的な人手不足からか、スーパーでは有人レジで商品をスキャンしてもらい、会計のみをセルフでおこなうという運用に切り替わったそう。この時点で既に年配客はレジの扱いが分からず、店員が会計に付きっ切りになるという状況が発生。その後、完全セルフでおこなうレジが導入されるも、案の定ガラガラで効率化を図るはずが裏目に出ていたようです。
しかし、「セルフレジだけポイント5倍キャンペーン」が始まった途端、これまでの光景は一変。同じ買い物でもポイントアップとなれば、年配客もセルフレジを積極的に使うようになり、あまり並ばずに済む、思ったより作業が簡単ということに気が付いたのか、「今は同じスペースに有人レジ2台ほどと、セルフレジが10台以上(サポート店員さん1~2名)配置されているので、並ぶことが減りました」(よしぱんさん)。
投稿は1万いいねがつくほど注目を集めており、「様々な意見を見ることができて、なるほどと思うことも沢山ありました。 ただ、地域差もかなりあると思いますので、あくまでも私の住んでいる地域の話として見ていただければありがたいです」とコメントしたよしぱんさん。
今回の出来事に続けて、よしぱんさんは「行政の手続きとかアレコレも、デジタル慣れしていない層に合わせるのではなく、どんどんDX化して欲しい。それが本当に便利であれば、みんながんばって学習してちゃんと使えるようになると思う」と願いを込めました。
(まいどなニュース・門倉 早希)