「ニ槽式洗濯機」知ってますか?「その意味が変化している」とメーカーが驚き
「SHARP シャープ株式会社(@SHARP_JP)」X公式が、知らないうちに洗濯機二槽式の定義が変わっていたようだと驚いています。
シャープがポストした内容は、
「昨日のドラム式洗濯機のツイートきっかけで『まだ二槽式ありますか』という質問が続出し、いまさら二槽式?と思いつつ『ありません』と答えても答えても来るのでようやくわかった。みんな、二槽式は洗濯と脱水が別れた洗濯機のことではなく、洗濯機と乾燥機が独立したモノを二槽式と言っているのだと。」
「つまり、知らないうちに二槽式の定義が変わっていたのだ。乾燥機が誕生して洗濯機と2階建になるずっと前、洗濯機は脱水機と仲良くふたつ並んでいた。それをかつて私たちは二槽式と呼んでいたのだ。で、どっちにしろいまのシャープには二槽式ありません。すみません。」
リプライにあった「ニ槽式はありますか?」という質問は、「ドラム式洗濯機が置けないので二槽式を置きたい」というものでした。一般的に洗濯槽と脱水槽が横に並んでいる二槽式は、ドラム式よりも横幅が大きくなるので、二層式の方が置けるというコメントを不思議に思ったシャープが、洗濯機と乾燥機を上下に置くタイプを二槽式と言っていることに気がついたというわけです。
■シャープで「洗濯+脱水」の二槽式洗濯機を販売していたのは、1960年代前半~2007年
ちなみに、シャープで「洗濯+脱水」の二槽式洗濯機を販売していたのは、1960年代前半~2007年です。現在も、泥汚れを洗濯する部活や農家、何度も洗濯するような美容院などでは二槽式が重宝されているようですが、シャープでの販売はありません(ほかのメーカーでは販売しています)。一般家庭で二槽式がメインに使われていたのは昭和の頃です。そのため、二槽式を懐かしむコメントがたくさん寄せられました。
「二層式って懐かしい。脱水がちょっとしかできなくて分けてやってたなぁ👀」
「子供の頃は二層式で、洗濯物を脱水槽にいれたら丸いオレンジのプラスチック?みたいな蓋をしました。脱水終わるのを見張る当番を任されていて、振動を感じながらそこに座って漫画読んだりしてましたね。」
「洗濯(洗剤洗い)→1度水を捨ててからのすすぎ洗い→隣りの脱水槽に洗濯物移し替えて脱水。全て手動なので付きっきりで大変でしたよね」
「バランス悪く入れるとガッコンガッコンなるやつね」
さらに、「小学校の頃、二層式の脱水機の方に家の鍵入れてたなぁ」→「私もそうでした!懐かしい。思い出したら泣けてきた。。。」という声も。昔は洗濯機が屋外に置いてあり、脱水槽に家の鍵を隠しておくのは、あるあるだったと懐かしむコメントでした。
シャープのX担当者さんは、
「もちろん現在もさまざまな仕事場や生活の場で二槽式洗濯機が稼働していることは認識しております。ただ、二槽式のことを、多くの人が二層式とテキストしていることからも、本来の二槽式洗濯機の存在が薄くなる、あるいはその存在を知らない人が増えているのではないかと思いました。
私たちが使うガジェットや家電は、発明や進化によってしばしば、それまでのモノを『置き換えること』を引き起こしますが、今回のように『意味がスライドすること』はけっこうめずらしいのではないか、と感じています」と話しています。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)