物議醸した性的同意確認サービスがテスト版の配信開始 「自分の意思か強制かが不明」と批判受け内容修正 担当者「問題点はクリアした」

今年8月、性行為の同意をスマホなどの端末上で行える弁護士監修のアプリ「キロク」が開発中であるというプレスリリースが拡散され、「強制的に同意させられたかどうかがわからない」「怪しすぎる」といった多くの批判や疑問の声が噴出。これを受け、開発チームがアプリの内容修正とリリース予定日の変更を発表するというちょっとした騒動があった。およそ3カ月後の今月22日、開発チームが「キロク」テスト版の先行配信を開始したとあらためてアナウンス。何がどう変わったのか。担当者に取材した。

プレスリリースによると、問い合わせ先はNという耳慣れない会社で、ネットで調べても情報は全くヒットしない。問い合わせ先として記載されている携帯番号にかけると、男性が出た。

-Nとはどういう会社で、社員はどれくらいいるのですか?

「『キロク』の事業に特化した会社です。社員という意味では今のところ私1人です」

-監修を担当している弁護士というのは?

「懇意にしている弁護士さんです。男女に関する問題などを多く手掛けていらっしゃいます」

-具体的に、8月から「キロク」のどの部分を変更したのでしょうか?

「強制的な同意かどうかわからないのではないかというご指摘を踏まえ、48時間以内であれば同意を取り消せる機能を実装しました。また、ダウンロードが必要なアプリであることのデメリットについてもご意見をいただいたので、メールアドレスからログインできるWebサービスに改めました」

-この修正で、批判が寄せられた問題点はクリアできている?

「はい、そう考えています」

-そもそも、何故このようなサービスを?

「今年7月の刑法改正で、不同意性交等罪、不同意わいせつ罪が新設されました。私は普段、男女のマッチングイベントを手掛ける商社で働いているのですが、お客さまから『性行為の同意に関して不安がある』という声が聞かれるようになり、カップルの健全な関係を育むためにも、性的同意の確認が簡単にできる何らかの仕組みが必要だと考えました」

「キロク」は先行登録したユーザーを対象に今月22日からテスト版を配信。担当者によると先行登録者の数は「かなり多い」といい、正式版は12月中旬をメドにリリースするとしている。

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