もう「うるさい!」とは言わせない、木造倉庫をリノベしライブハウスに 京都府北部の道の駅
京丹後市峰山町で音響会社を営む山田勝さん(52)が、同市弥栄町の道の駅「丹後王国 食のみやこ」で倉庫として使われていた木造平屋建ての建物を、ライブハウスに改装している。都市部に比べて気軽に音楽を楽しめる施設が少ないため「子どもたちが気兼ねなく利用できる場所にしたい」と、12月のオープンを目指して準備を進めている。
山田さんは、音響スタッフとしてさまざまなイベントに携わる傍ら、母校の峰山高軽音学部で約20年間、外部顧問として楽器演奏を指導している。
中学生の頃から、バンドを組んでロック音楽に親しんできたが、練習しようと思っても「うるさい」と近隣から苦情が入り、地域のホールや公民館を借りられずに悩んだ。そんな経験から、「若者のため、地元に設備が整ったライブハウスをつくりたい」という夢を抱いてきた。
「丹後王国」のイベントで10年以上にわたり音響業務に関わる中、倉庫が気になって「ライブハウスとして使いたい」と相談したところ、快諾された。
2月から倉庫内に眠っていた机や椅子、食器などを施設職員と整理してステージを組み、スピーカーや照明を設置した。椅子の一部は客席に活用した。
倉庫は当初、アーチェリー場として使われていたため一部に壁がなく、空調機器も設置されていなかった。そのため9月にクラウドファンディングで資金を募り、3日間で目標の80万円を集めて改修に充てた。
オープン後は音楽に限らず、ダンスや漫才などにも利用できる場所にする計画だ。ライブの際は園内テナントの料理やビールを提供するなど丹後王国との連携も検討している。
(まいどなニュース/京都新聞)