これは何の魚?…たい焼きではないんです 岡山の地魚がテーマのスイーツ、新たな名物の予感

 “魚愛”詰まってます-。岡山市内のテイクアウト専門店が、岡山の漁師が選ぶ「プライドフィッシュ」にもなっている地魚をモチーフにした菓子を販売している。ヒラに見立てた「おかやまやき」とサワラの形をした「さわら串」。岡山県民になじみ深い魚の魅力を知ってもらおうと商品化した。

 売り出しているのは10月にオープンした禧(き)の助(すけ)商店(同市北区青江)。おかやまやき(150~180円)は、もちもちの生地であんこかカスタードクリーム、チョコクリームを包む。ヒラはニシンの仲間で美味にもかかわらず、小骨の処理が面倒なため、ほぼ岡山県内しか食べる文化がなく、他県から「おかやま」と呼ばれることがあるため命名した。

 さわら串(680円)はおなかの部分が大胆にもフルーツに。季節によって変わり、今はキウイ、パイナップル、ミカンなどを挟んでいる。頭と尻尾部分の生地はカステラのようなほんのり優しい甘さにした。回遊魚のサワラは春になると産卵のため瀬戸内海に入り、岡山県では春を告げる魚として親しまれ、白子や真子も味わってきた歴史がある。

 店舗代表の佐藤祐一さん(47)はもんじゃ焼きの店も運営。コロナ禍で売り上げが落ち込んだ時に客に励まされた経験から、地元に恩返しがしたいと新店をオープン。好きな地魚にちなんだメニューを考えた。

 いずれも特注の型を使って作っており、サワラ形の生地をソフトクリームにくっつけた「さわらソフト」もある。佐藤さんは「岡山をどんどんアピールしていきたい。食べてみんなが笑顔になってくれたら」と話す。

 通常のたい焼きも販売。午前11時~午後7時。木曜定休。

(まいどなニュース/山陽新聞)

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