浪人生の教育費はいくらかかる? 年間費用は「100万円以上」3割超…実際の支出と保護者の考える適正価格にズレ
浪人生の教育費はいくらぐらいかかるものなのでしょうか。子どもが浪人生で塾・予備校に通っている(通っていた)全国の保護者300人に調査をしたところ、月額「5~10万円」が多数派となりました。また、年間の総費用(季節講習や特別講習代含む)については、約3人に1人が「100万円以上」の年間教育費を支払っていることが分かったそうです。
じゅけラボ予備校(大阪市北区)が、「浪人生の塾・予備校費用に関するアンケート」と題して2023年9月にインターネットで実施した調査です。
まず、「予備校の授業料(月額)」を教えてもらったところ、「5万円以上7万円未満」「7万円以上10万円未満」(いずれも15.7%)などに回答が集まりました。その一方で、月の教育費用について「わからない」と回答した保護者が35.3%と高いことから同校は、「予備校や大学受験の塾からの情報提供が不足していたり、費用の内訳が複雑で理解しづらかったりする可能性が考えられます」とコメントしています。
さらに、毎月の授業料や特別講習費、入会金など初期費用も含めた「年間の総費用」については、「100万円以上150万円未満」(23.3%)、「70万円以上100万円未満」(18.0%)などが上位となり、年間「100万円以上」支出している保護者は合計32.6%となりました。その一方で、年間の総費用について「わからない」と回答した保護者は24.7%となっています。
続けて、「予備校の費用に対する満足度」を聞いたところ、33.9%の保護者が「満足」(満足24.5%・非常に満足9.4%)と回答した一方、21.5%の保護者は「不満」(不満16.3%・非常に不満5.2%)と答えており、高額な費用に対して十分な教育の質やサポートが提供されていないと感じている保護者が一定数いることがうかがえました。
では、「予備校のサービスに見合う月額」はいくらぐらいなのでしょうか。調査の結果、「3万円以上5万円未満」(32.5%)、「2万円以上3万円未満」(18.8%)、「5万円以上7万円未満」(15.6%)などが上位となり、「5万円未満」を適切な価格だと感じる保護者が合計で59.1%という結果になりました。
しかしながら、実際の月額は「5万円以上10万円未満」がボリュームゾーンであった事を踏まえると、今より安い金額を適切な費用と感じている浪人生の保護者が多いことがうかがえます。なお、適切な月額費用について「わからない」と回答した保護者は14.9%でした。
他方、「予備校のサービスに見合う年間の総費用」については、「50万円以上70万円未満」(28.6%)、「70万円以上100万円未満」(27.3%)、「30万円以上50万円未満」(15.6%)などが上位となり、「50万円以上100万円未満」を適切な価格だと感じる保護者は合計で55.9%、「30万円未満」「30万円以上50万円未満」の価格帯も含めるとまさに80.6%の保護者が「100万円未満」を最適だと感じていることが分かりました。
しかしながら、実際の年間支出として一番多い価格帯が「100万円以上150万円未満」という事を踏まえると、実際の支出額と最適だと感じる支出額にギャップがあり、今より安い価格帯を求めている保護者が多いことがうかがえます。なお、適切な年間の総費用について「わからない」と回答した保護者は10.4%だったそうです。