食べるの大好き!いつも一緒の子犬きょうだい 幸せのため別々の道へ 再会の日まで元気にいてね
丸っこい白い子犬と茶色い子犬。2頭は同じお母さんワンコから生まれたきょうだい犬です。
生後約2週間という月齢にして、埼玉県の動物愛護センターに収容された保護犬で、のちに茶色い子犬に「うに」、白い子犬に「たい」という名前がつけられました。
生後約2週間はかなりデリケートな月齢です。動物愛護センターから要請を受け、身寄りのないワンコ達を保護や譲渡活動を行っている犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)は、急いでこのきょうだいワンコを引き出すことを決めました。
■2匹はいつも仲良く一緒に過ごしていた
引き出し当初から、うにとたいはいつも仲良しでした。保護した後、リアン所属の預かりスタッフさんの自宅で暮らすことになりましたが、毛色こそ違えどいつも同じポーズでスヤスヤ眠っていました。その姿は愛おしく、預かりスタッフさんの表情はほころびます。2匹が元気に成長してほしいと願い、献身的な世話をすることを心に決めました。
当初こそ、不慣れな哺乳瓶から飲むミルクを嫌がりましたが、程なくしてクリア。2匹とも順応性が高く、間もなく離乳食を口にするようになりました。
と、ここまでは良いのですが、「それにしても!」と思うこともありました。それはうにの食べっぷり。うにの食欲はすさまじく、エサを与えるとあっという間にたいらげてしまいます。「食欲旺盛なのは良いけど、もう少しゆっくり食べても大丈夫だよ」と優しく声をかける預かりスタッフさんでした。
もちろん、たいもしっかり食べてくれ、2匹は病気になることもなく、日に日に大きく成長してくれました。
■「いつか再会できる日まで元気でいてね」
成長したうにとたいは子犬特有のヤンチャぶりを見せるようになりました。これを受けたリアンでは、里親募集をかけることにしました。保護から約1カ月後です。預かりスタッフさんにとっては、「うにとたいの成長をまだまだ見守りたい」という気持ちもありましたが、早い段階で新しい里親さんと出会えるのであれば、これほどうれしいことはありません。
募集から程なくして、それぞれに里親希望者さんが現れトライアルを経てめでたく巣立っていくことになりました。うには「風太」、たいは「ユパ」と新しい名前をもらい、それぞれ優しい里親さんの元で愛情をたっぷり受けて暮らすことになりました。
あれだけ仲良しだったうにとたいは別々の道を歩むことになったわけですが、しかし、その先にはこれまで以上の幸せいっぱいの日があるはず。
巣立っていく2頭の姿を前に、預かりスタッフさんは「もっと大きくなったら、うにもたいもまた会えるはず。その日のためにも、これからも健康で元気いっぱいに過ごしてね」と声をかけてあげました。
犬保護団体restartdog LIEN
https://ameblo.jp/liendog
LIENインスタグラム
https://www.instagram.com/restartdoglien/
(まいどなニュース特約・松田 義人)