エサを目当てに玄関先に現れる親子猫 幸せになってもらうために 雨中の捕獲で起きた小さな奇跡
関西のとある民家の玄関先に3匹の親子猫が姿を見せるようになりました。親子猫をかわいそうに思った民家の方がキャリーを用意し、その中にエサを用意したところ、頻繁に来るようになりました。
しかし、このままの状態を続けるわけにもいきません。そこで関西圏を中心に活動する保護猫・ノラ猫専門のお手伝い屋さん「ねこから目線。」に捕獲の手伝いを要請しました。保護後はまず動物病院で適切な治療をし、民家の方が手配した保護先にお送りすることになります。
■捕獲当日、親子猫3匹は姿を見せてくれた
親子猫は民家の玄関先に毎日やってくるわけではないとのこと。来る日もあれば、来ない日もある中、捕獲日当日を迎えました。スタッフは「どうか親子全員で来てくれますように」と願い、玄関先で待つことにしました。
この日は雨でしたが、まず、子猫の白ちびちゃんが来てくれました。子猫でありながら、なかなか度胸があり、知らないスタッフがいても全く気にする様子はなく、捕獲器の中にあるエサに一目散。その様子を見守るように母猫が顔を見せました。母猫は、子猫たちがエサを食べた後、一番最後に食べることが多いとのこと。
白ちびちゃんは、お腹いっぱい食べた後、そそくさと去っていってしまいました。「うわー、捕獲できなかった」と肩を落とすスタッフでしたが、ここで慌ててはいけません。慎重に捕獲のタイミングを狙います。
続いて、子猫の茶トラくんが登場。白ちびちゃんと入れ替わりで食べています。スタッフは「白ちびちゃん、もう一度捕獲器の中に入ってくれないかなぁ」と思っていましたが、なんとその通り、白ちびちゃんは遊びながら捕獲器の中に入ってくれました。まずは2匹の子猫の捕獲に成功しました。
■一番最後に母猫も
残すは母猫のみですが、しばらくすると母猫が再び顔を出しました。
子猫たちがご飯を食べ終わったところを見計らって、「自分もご飯を食べるわよ」とばかりに捕獲器に入ってくれたところで無事捕獲することができました。
しとしと雨が降る中でなかなか気を使う作業ではありましたが、なんとか3匹の親子猫全てを捕獲することができました。そして、スタッフは当初の予定通り親子猫たちを動物病院に連れて行き、適切な処置をしてもらった後、目当ての保護先へと親子猫を送ってあげました。
ひとくちに親子といえど、仲良しこよしで常にベッタリの家族もいれば、互いに自主性をもって別々に行動する家族もいる……いろんなタイプの家族のカタチがあるのは、猫も人間も似たところがあります。そういった中で親子猫を全て捕獲することができたことは本当に良かったです。民家の方の思い通りの結果となり、スタッフにとっても充実したお手伝いになりました。
「ねこから目線。」
https://nekokaramesen.com/
(まいどなニュース特約・松田 義人)