ピカピカのりんごはワックスじゃありません「ご安心ください」 生産者の投稿に「誇らしいです」「ありがとう」
福島県の飯坂町でりんごと桃をつくる「ヤマキタ佐藤果樹園(@hanahanahekeke)」が、光っているりんごについてXにポストしたところ、4万を超える「いいね」がつく反響がありました。
「店頭のりんごを、『こんなに光ってるということはきっとワックスをかけてる!』と忌避される方がいらっしゃると聞きました。それはですね、生産者が磨いてるのです。だから洗っても変わらないのです。そもそもワックスなんぞかける時間も予算もないです。買わなくてもいいのでせめてご安心ください。」
「光ってると思わせるくらいのりんごを作れる果樹園さんが誇らしいです」
「生産者の方が丁寧に磨いて下さってたのか… ありがとうございます!ありがとうございます!!」
「昔は洋服の袖で磨いて光らせて楽しんでいたものです。映画でもそんなシーンありましたよね!」
「何回も言ってるのに嫁は信じずりんごを洗う (´-ω-`)僕は昔果物屋営んでたのに」
「柿も磨くとペッカペカになるしな(*゚ー゚)」
投稿のリプ欄には、このようなコメントがたくさん寄せられています。
国産のりんごにワックスはかけられていないとのことで、リンゴの表面がベトベトして光るのは、
「りんごの果実は、それ自身が『ろう物質(果粉)』を分泌して内部を保護しています。
りんごの貯蔵期間が長くなると、皮に含まれるリノール酸やオレイン酸などが増え、これが果粉を溶かすのでべとべとした状態になります。
りんごにワックスが塗られているのかとの御質問を受けますが、これらは、植物自体の生理現象なので食べても問題はありません。」
と農林水産省のHPにも記載があります。(輸入されたりんご、柑橘類には、ワックスが使われていることがあります)
■りんごを磨くことで、傷を見落としてないか?というチェックも
ポストした「ヤマキタ佐藤果樹園」の佐藤さんにお話を聞きました。
──具体的には、どうやってりんごを磨くのですか?
当果樹園では、きれいなタオルで普通に磨くだけです。実は、実を磨くと同時に傷を見落としてないか?という二重チェックの意味もあります。
──なるほど。ひとつひとつ磨くのも大変そうです。磨いたリンゴの方が、売れるのでしょうか。
見栄えがちがうので売り上げも違うと思いますが、統計を取ったことがないので正確には分かりません。
──磨かないこともあるのですか?
生食用は、チェックの意味もあるので軽くだったりはしますが基本全部磨いています。
──ワックスが塗ってあると思っていたという方もいらっしゃいましたね。
まず、誰かへの批判とかの意味は全くありません。私も桃とりんご以外は一消費者なので分からないことだらけです。もっと生産者と消費者の距離が近くなればいいなと常々思っております。お互いに笑顔で関われる存在になれればいいですね。そして、手の空いた時に何気なく打ったものがおかげさまでとんでもない反響を頂き驚いております。りんごに興味を持って頂きありがたく思っております。
──生産者さんからお話が聞けるようになると、いいことばかりな気がします。美味しいりんごを選ぶ方法も教えてください。
表面の色が濃いものや、りんごの芯がきれいで新鮮なものと一般的に言われます。
◇ ◇
ヤマキタ佐藤果樹園では、良い香りがするリンゴや桃のドライフルーツも販売しています。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 浩子)