高速料金を抑えたいあなたへ…ETCを使った裏技5選 知っておきたい割引制度
■高速料金を抑えるにはETC利用が便利
高速道路を利用する場合、ETC(カードと車載器)があれば、以下のように様々な割引を使うことができます。
・平日朝夕割引
・休日割引
・深夜割引
・ETC2.0割引(区間限定)
・その他限定区間での割引など
また上記の他にも、支払料金に応じてポイントを貯められる「マイレージサービス」や、定額で一定区域を周遊できる周遊割引もあります。ここでETCの賢い使い方を知り、高速料金を上手く抑えましょう。
▽割引条件に注意
高速道路には、それぞれ管理会社があります。ここでご紹介する割引は、基本的にNEXCO3社(東日本・中日本・西日本)が管理する高速道路と一部の一般有料道路が対象です。また以下のように、割引ごとにも利用条件があります。
・例1)平日朝夕割引や休日割引は、東京・大阪近郊での利用不可
・例2)休日割引は、年末年始やGWなどは利用不可
■裏ワザ① 曜日や時間でETC割引を活用
ちょっとした外出では、曜日や時間ごとに利用可能な以下の3種類の割引が使いやすいでしょう。NEXCO3社が管轄する高速道路と宮城県道路公社の仙台松島道路が主な対象地域です。
▽最大50%還元!平日朝夕割引
・対象時間:平日の6~9時、17~20時
・利用回数:朝夕それぞれ1回ずつ
・魅力:どの割引より大きい最大50%還元
・注意点:5回以上の利用が必要、東京・大阪近郊は対象外
ETC割引の中で最も割引・還元率が高い平日朝夕割引。平日の朝または夕方に対象の入口・出口料金所(どちらかで可)を通過すると、高速料金が最大50%還元されます。ただし、還元を受けるには5回以上の利用が必要です。また還元を受けられるのは走行距離1000㎞相当分までに限られます。
還元率は5~9回の利用で約30%、10回以上の利用で約50%です。利用の翌月20日付けでマイレージサービスに還元額が付与されます。
※参考:「ドラぷら E-NEXCOドライブプラザ」/ETC 平日朝夕割引
▽地方部で30%お得!休日割引
・対象日:土日祝日
・利用回数:制限なし
・魅力:休日のドライブや旅行に便利
・注意点:年末年始・GWお盆は利用不可、東京・大阪近郊は対象外
土日祝日の外出に使えるのが、休日割です。マイレージサービスへの登録も必要なく、対象の入口・出口料金所を土日祝日のうちに通過するだけで高速料金が30%割り引かれます。また利用回数に制限がなく、1日複数回の割引を受けることも可能です。
ただし年末年始などの帰省シーズンは、適用対象外です。また東京・大阪近郊でも使えないので、これらのケースでは次に紹介する深夜割引の利用をお勧めします。
※参考:「ドラぷら E-NEXCOドライブプラザ」/ETC 休日割引
▽年中30%お得!深夜割引
・対象時間:毎日0~4時入口
・利用回数:制限なし
・魅力:年中使える、東京・大阪近郊も対象
・注意点:特になし
ETC割引の中で、実は最も柔軟に使いやすい深夜割引。0~4時の間に対象の入口・出口料金所(どちらかで可)を通過すれば、年中どの日でも高速料金が30%割り引かれます。東京・大阪近郊でも利用可能です。
なお2023年現在は0~4時が対象時間ですが、割引時間の拡大も検討されており、今後さらに割引が使いやすくなる可能性もあります。
※参考:「ドラぷら E-NEXCOドライブプラザ」/ETC 深夜割引
■裏ワザ②特定区間でETC割引を活用
区間ごとの割引は、以下のようにNEXCO各社でサービスを展開しています。
【各社の割引例】
東日本…外環道迂回利用割引
中日本…伊勢湾岸道路と高速国道との連続利用割引
西日本…広島呉道路連続利用割引
またNEXCO各社でETC2.0搭載車を対象とした「ETC2.0割引」も行っています。
▽《例1》外環道迂回利用割引(東日本)
首都高速などの混雑を回避するために設けられている割引制度です。以下の3条件を満たす場合に、割引が適用されます。
・首都高速道路の都心環状線内の出入口を発着
・東京外環道を1JCT間のみ迂回利用して放射高速道路を利用
・料金所をETC無線通信により通行
※具体的なルートや割引の例:「ドラぷら E-NEXCOドライブプラザ」/ETC 外環道迂回利用割引
▽《例2》アクアライン割引(東日本)
東京湾アクアライン上下線(浮島IC・川崎浮島JCT~木更津金田IC)で適用される割引です。海ほたるPAでUターンするような場合でも使えます。
平日の上り線・下り線は時間に関係なく同じ金額で通行可能です。一方土日祝日の上り線は時間帯によって料金が異なり、20~24時が最も安く、13~20時が最も高いです。
※参考:「ドラぷら E-NEXCOドライブプラザ」/ETCアクアライン割引・ETC時間帯別料金
▽《例3》ETC2.0割引(東・中・西日本)
ETC2.0割引は、NEXCO各社がそれぞれ展開しているサービスです。新しいタイプのETC車載器「ETC2.0」の搭載車について、決まった区間を走行した場合に割引が適用されます。割引率は約20%です。
例えば東日本の場合、圏央道(茅ヶ崎~海老名JCT、海老名~木更津JCT)、新湘南バイパス(藤沢~茅ヶ崎JCT)で割引があります。 対象の車載器には「ETC2.0」と表記があるので、一度愛車のETC車載器を調べてみてください。
▽NEXCO各社の区間限定割引の案内
NEXCO各社が展開している区間限定割引は、各社ウェブサイトで確認してください。
■裏ワザ③ETC周遊割引(ドラ割など)を活用
1~2泊での旅行に使いたいのが、NEXCO各社の展開する周遊割引です。東日本が「ドラ割」、中日本が「速旅」、西日本が「みち旅」という名称で複数のプランを用意しています。
・連続した2~3日で対象エリアを定額で周遊
・発着エリアとの往復料金を含んだプランも
使い方次第では通常料金の30~50%近く安い料金で周遊できます。ネットでの簡単な事前申し込みで利用できるので、旅行する際はぜひ確認してみてください。
例)北関東周遊フリーパスの料金
連続する最大2日間 普通車:6,500 円 軽自動車等:5,000 円
連続する最大3日間 普通車:7,500 円 軽自動車等:6,000 円
■裏ワザ④ETCマイレージポイントを利用
平日朝夕割引の利用にも必要なマイレージサービス。実は登録料や年会費はかからず、高速道路を利用した分だけ(支払額に応じて)ポイントが貯まります。
ポイントの付き方はエリアによって異なり、NEXCO3社と宮城県道路公社では支払額10円につき1ポイントが付与されます。また同社では、以下のようにポイントを交換できます。
・高速道路での利用料金 1万円→1000ポイント→500円分(還元率5%)
・高速道路での利用料金 3万円→3000ポイント→2500円分(還元率8.3%)
・高速道路での利用料金 5万円→5000ポイント→5000円分(還元率10%)
■裏ワザ⑤大口・多頻度割引を利用
大口・多頻度割引は、高速道路の利用頻度が高い企業や個人を対象にした割引制度です。そのため利用できる人は一部で、「ETCコーポレートカード」の登録も必要です。毎日通勤で高速道路を長く利用する場合などに、利用を検討してみてください。
■ETC割引でよくある質問
▽Q. ETC割引は併用できるの?
各種ETC割引とETCマイレージサービスは併用できますが、その他は併用できないことが多いです。例えば土日の夜中(0~4時)に高速道路を利用した場合、休日割引と深夜割引は併用できず、割引率が最も高いものだけが適用されます。
▽Q. ETC割引は年末やGW、お盆も使える?
ETC割引のうち、休日割引は年末年始やゴールデンウィーク、お盆での利用ができません(2023年10月現在)。一方深夜割引は1年を通して利用可能です。平日朝夕割引も、条件に合う曜日・時間帯であれば年末年始など関係なく利用できます。
休日割引と深夜割引はどちらも割引率30%で、基本的に差がありません。しかし深夜割引だけは東京・大阪近郊でも使うことができるので、両都市を移動する際には深夜割引を使った方が良いでしょう。また休日割引は年末年始なども使えないので、この場合も深夜割引を使のがおすすめです。
Q. 首都高速でETC割引は使えないの?
首都高速道路は、首都高速道路株式会社の管轄です。NEXCOが提供する割引とは別に「都心流入割引」など独自のETC割引が存在します。
(まいどなニュース/norico)