月額500円でも年間6000円の無駄遣い!…サブスクを見直して物価高に備えよう【FPが解説する節約術】
相次ぐ値上げや光熱費の高騰により、暮らしにかかる費用が増えている方もい多いのではないでしょうか? 物価の上昇を乗り越えるには投資・運用の実践のほか、家計の見直しにより無駄な支出を抑える努力が大切です。中でも、毎月の固定費の一つである「サブスク」を見直すと、大きな節約効果が期待できます。FPの立場から、「サブスクの見直しポイント」について解説します。
■サブスクとは?
サブスクとは、定額の料金を払って商品の購入やサービスを利用する仕組みです。「定期購読、継続購入」を意味する英語「サブスクリプション」を略して”サブスク”という呼び方が広く使われています。
具体的には、動画や音楽配信サービス、雑誌や漫画の読み放題サービスがあります。
その他にも、ウォーターサーバー、家具・家電、サプリメント、アプリ、乗り物、オンライン英会話など種類も様々です。サブスクのジャンルは、配信サービスだけにとどまらず多岐にわたっています。
■なぜサブスクの見直しが必要?
サブスクは、スマホやパソコンで簡単に申し込めるため気軽に登録しがちです。また、仮に契約期間が終了しても契約が自動更新される場合が多く、気づかず続けてしまっている状況になりやすいです。
こうなると、毎月サブスクに支払う金額が積み重なり、年間を通せば結構な金額になっていることも少なくありません。たとえば、利用していない月500円のサブスクを一つ減らすと、年間で6,000円の節約につながります。
そのため、サブスクも定期的な見直しが必要です。
■まずはどれだけ利用しているか洗い出し
まずは、自分がどのようなサブスクを利用しているかすべて洗い出してみましょう。
無料期間のみのつもりで加入したサブスクが、解約を忘れてそのままにしてしまっていた経験がある方もいらっしゃるかと思います(無料期間が終わると自動的に費用が生じる仕組みです)。
契約したサブスクを忘れて不要な費用を払い続けるという事態を防ぐためにも、クレジットカード、銀行口座、携帯電話の支払い明細の確認が必要です。
支払い明細の確認から自分が加入しているサービスを把握し、利用していないサービスがあれば解約します。
■サブスクを見直す時の3つのポイント
サブスクの見直しには、それぞれ必要か不要かの検討が必要です。また、サブスクの解約は分かりづらい場合も多いため、一度まとまった時間をとってじっくり見直してみることをおすすめします。そこで、サブスクを見直す時にポイントを3つ紹介します。
▽①月額料金に見合う利用頻度か
サブスクを利用するにあたって利用頻度の確認をしましょう。契約した直後は頻繁に利用していても、次第にあまり使わなくなっている場合も多くあります。
月に1度しか利用していないのに数千円払っているサービスと、ほぼ毎日利用しているサービスでは価値が異なります。
毎月の利用頻度を振り返ってみて、月額料金に見合った頻度で利用しているかは常に考えて置くことが大切です。
▽②似たようなサービスに加入していないか
動画や音楽の配信サービスは、複数加入しているケースも多くなっています。
独占配信や見たい作品があるとついつい個別にサービスに加入してしまいますが、ほぼ同じものが視聴できる場合はどれか一つのサービスに絞りましょう。
また、家族で同じようなサービスに加入してしまっている場合もあります。
それぞれ個別に加入するよりは誰かが代表して加入しファミリープランを利用するなど工夫すると節約につながります。
③解約するか迷ったらとりあえず停止する
解約するか迷ったサブスクは、とりあえず停止してみると良いでしょう。多くのサブスクは一度停止しても、また再開できます。
一度停止しその期間に本当に必要かどうか見極める時間を持つと、意外になくても平気だったり、動画を見る時間を別のことに使えたりといったメリットも出てくるかもしれません。
■サブスクを新たに開始する時の注意点
趣味や仕事に利用したりとサブスクは、店に行く手間が省けたり、生活が豊かになったりと便利で快適です。これからも、さまざまな種類の新しいサブスクの登場が予想されますので、サブスクを新たに開始する時の注意点を解説します。
▽加入時に解約方法を確認する
サブスクは、一度契約すると自動的に更新される仕組みです。サブスクは、解約方法も分かりにくい場合が多いため、いざ解約しようしても方法が分からずそのままにしてしまっている方もいらっしゃるでしょう。
契約する際に、解約方法も同時に調べておくと解約時にもスムーズに手続きできます。
また、パスワードやメールアドレスを忘れてしまっては、サービスを利用できないだけでなく、解約手続きにも時間がかかります。
サブスクを利用する際のパスワードやメールアドレスも忘れないようにしましょう。
▽無料期間や更新日を確認する
サブスクは、最初に無料期間を設けている場合も多く、無料だからと加入したものの無料期間中に解約しなければ自動更新で料金は発生します。
また、半年もしくは1年契約の場合、解約するには更新月の前月や前々月に解約の旨を申し出しなければいけないといったケースもあります。
無料期間や更新日は契約の時に確認し、解約のタイミングを逃さないようにしましょう。
■浮いたお金を資産運用するのもおすすめ
サブスクの見直しは、年間にするとまとまった額の節約につながります。
節約して手元に残ったお金を使って欲しかったものを買うのも良いですが、そのお金を運用すれば増やすこともできます。
投資は短期間で大きな成果を得るのではなく、長期にわたって取り組むことが大切です。
例えば、投資信託につみたて投資をすると毎月1000円という少額からの投資も可能です。
これまで投資に躊躇していた人でも、節約によって浮いたお金であればそれほど抵抗なく始められるのではないでしょうか。
毎月の投資金額は少額であっても、つみたて投資を長期継続することで、将来的に大きなリターンも期待できます。
資産運用するときにはNISAやiDeCoなど、税金面で優遇を受けられる制度をうまく活用しましょう。
まとめ
定額料金でサービスの提供が受けられるサブスクは、頻繁に利用すれば便利でお得なサービスです。
しかし、サブスクは一度加入すると自動更新となり毎月費用が発生するため家計の固定費となります。
また、少額のため毎月気が付かずに料金の支払だけが続いている場合もあるため、サブスクも定期的に見直しが大切です。
また、サブスクの見直しで節約できたお金を資産運用に回すことで、大きなリターンを得られる可能性もあります。NISAやiDeCoなど、資産運用の制度を利用し、将来のために投資を始めましょう。
(まいどなニュース/FPオフィス「あしたば」)