生田絵梨花「人生の大きな願いが叶いました」 ディズニー映画の最新作で念願の吹替担当…全ての始まりは6年前の音楽番組だった!?
“願い”をテーマにしたディズニーの長編アニメーション映画「ウィッシュ」(12月15日公開)で主人公のアーシャ役の日本版声優を担当した生田絵梨花さん。「大好きなディズニー作品で吹替をする」という長年のそれこそ大きな“願い”を叶え、とにかく感無量といった面持ちです。「今、他に“願い”があるとすれば、そうですね…密やかなものですが、いつかこの作品を自分の子供と一緒に見て、『この声はお母さんなんだよ』と言ってみたいです」
ウォルト・ディズニー・カンパニーの100周年を飾るに相応しく、これまでのディズニー映画のエッセンスをふんだんに盛り込みつつ、新たな時代の幕開けを高らかに告げる最新作「ウィッシュ」。生田さんは、どんな願いも叶うという魔法の王国ロサスで暮らす少女アーシャの声を担当しました。
「ディズニーのアニメーションは物心つく頃から見ていましたが、アーシャはちょっと今までにはないキャラクターのヒロインかもしれません。リアクションは自然で飾り気がなく、またひとつひとつが大きかったりするので、『もっと叫んで』『もっと豪快に笑って』という指示もよく受けました。映画を観てくださる方には、きっと親近感を持っていただけると思います」
吹替版では、ミュージカル俳優としても活躍する生田さんの美しい歌声を堪能することができます。劇中で印象的に歌い上げられる「ウィッシュ~この願い~」など全7曲を書き下ろしたのは、ジュリア・マイケルズさん。オリジナル版では「ウエスト・サイド・ストーリー」(2021年)でアカデミー助演女優賞に輝いたアリアナ・デボーズさんがアーシャ役として堂々たる歌声を響かせています。
「アーシャの歌声は、深い優しさやエモーショナルな強さが持ち味なのですが、それは私の本来の声色とは違うのでとても難しかったです。強さを強調しすぎると“力み”や“かたさ”につながってしまいます。強さと同時に伸びやかさ、開放感をどう声に乗せるかということを意識して、トレーニングを重ねました」
「今回はあまり譜面の音符に捉われず、いかに自由に歌うか、テンポやリズムを揺らせるかということを大切にしました。オリジナルのアリアナさん自身、感受性やグルーヴ感を優先して歌っていらっしゃるので、私も譜面に忠実に歌うより、自分がどう感じて、音の中でどう語るかを大事にするべきだと思ったんです。あえて譜面を見ずに耳だけで音を取る練習もしました。今まで試したことがないアプローチだったので、こんなやり方もあるんだという発見もあり、楽しかったです」
■6年前の音楽番組出演が夢への道を開いた
乃木坂46に在籍していた頃から、生田さんがテレビの音楽番組などでディズニーの楽曲を度々歌ってきたのをご存知の方も多いはず。6年前に「リトル・マーメイド」の「パート・オブ・ユア・ワールド」を披露したのが最初だったそうです。
「今年の夏の音楽番組でも、東京ディズニーシーのマーメイドラグーンで『パート・オブ・ユア・ワールド』を歌わせていただきました。だからこの曲には、特に思い入れが強いんです。6年前に歌った『パート・オブ・ユア・ワールド』が、私を『ウィッシュ』まで連れてきてくれた…そんな感覚があります」
そんな生田さんにとって、映画でも描かれる“願い”とはどういうもの?
「願いを叶えるために必要なのは、誰かに聞いてもらったり、応援してもらったりすることだと思います。この『ウィッシュ』も、観る人にとってきっとそういう存在になってくれるはず。夢に向かって頑張っている人、もしかしたら今くじけそうになっている人にも、ぜひ届いてほしいと願っています。たくさんのディズニー映画と同じように、いつまでも愛され続ける作品になってくれれば嬉しいです」
「ウィッシュ」は12月15日(金)、全国ロードショー
(まいどなニュース・黒川 裕生)