大好きなエビフライだー!68歳の校務員さんの落ち葉アート 毎日がクイズ、登校時のお楽しみに 京都の小学校
朝晩が冷え込み、落ち葉が舞い散る季節。そんな中、京都府内にある小学校の落ち葉アートが、SNSで注目を集めている。イチョウと紅葉の落ち葉で作った「エビフライ」。ふっくらとしたフォルムで、衣がさくさくに揚げたかのようなリアルさだ。実はこれ、68歳の校務員さんが作った作品という。毎朝、児童たちは落ち葉アートのクイズを楽しみながら登校しているそう。
■約15分の早わざで制作
手掛けるのは、京都府向日市立向陽小学校の校務員さん。同校に勤めて3年目で、校内の掃除などを担当している。校門近くにはイチョウの木があり、秋から冬にかけて落ち葉を集めるのも仕事の一つ。落ち葉アートは「落ち葉がたくさんあるならハートの形を作ってみては?」と保護者に勧められて始めたという。朝7時40分頃から作り始め、8時前には完成。ハート、ミッキーマウス、ウサギ、トトロ…。児童たちが友達と当て合いをしながら登校してくるのが風物詩になった。
「絵も何もやってないですよ」と校務員さん。キャラクターものは前日に自宅で目に焼き付けて挑むといい、これまでのおすすめは昨年作ったポケットモンスターのピカチュウ。黄色しかないため、近くの神社で拾って紅葉や黒っぽい落ち葉を拾い、ほっぺや耳、目なども精巧に表現している。8時半には片付けてしまうため、30分ほどしか見られないレアアートでもあるが、「子どもたちもリクエストしてくれるで、私もうれしくなっちゃって力が入ります」とほおを緩める。
今年は9月末から始まり、中秋の名月にちなんだ「雲と月」でスタート。流れ星にゾウ、アンパンマン、ゴジラなど約20作品を手掛け、大人気のエビフライは落ち葉の量が増えてきた11月末に制作。保護者がX(旧ツイッター)に投稿すると、「遊び心が素敵」「美味しそう」など反響が集まった。
校務員さんには来年小学生の孫もおり、自分が作った作品を写真に撮って、「これ何か分かるか?」と謎々をして遊ぶのも密かな楽しみだという。
(まいどなニュース・山脇 未菜美)