阪急百貨店失態、クリスマスディスプレイでデザイン無断使用→指摘受け撤去「承諾を失念」と謝罪
阪急阪神百貨店は12月21日、阪急うめだ本店のクリスマスディスプレイの一部について、参考にした著作物の権利者に承諾を得ずに無断使用したとして、謝罪した。無断使用されたのは、頭が物体になったキャラクター「異形頭(いぎょうとう)」と呼ばれる作品だ。同社はネットなどで集めた画像を使って関係者でイメージを共有し、それを基に素材選びから制作をしたといい、「本来は権利者様に事前の確認と承諾を得るべきだったところでございましたが、失念していたことが原因でございます」などとしている。
問題となったのは、11月15日から設置されている同店1階コンコースウィンドーのクリスマス向けディスプレイ。人形を使って「鏡の国のアリス」をストーリー仕立てで紹介する内容だ。X(旧ツイッター)上では、シャンデリアの異形頭について、著作物の製作者が、双方の写真を比較した上で思いを投稿。「右が私のシャンデリア頭、左が阪急うめだクリスマスショーウィンドウに飾られていた人形です。デザインに複数の共通点が見受けられ、12月9日正午ごろに問い合わせしましたが、現在まで連絡はこないままディスプレイからは該当の人形が撤去されました」などと語っていた。
同店は12月13日営業終了後に当該のディスプレイを撤去、21日に謝罪文をホームページ上に掲載。「ディスプレイをご覧になられました皆様に誤認を生じさせるような事態になりましたこと、誠に申し訳なく、権利者様には、多大なご心痛とご迷惑をおかけいたしましたこと、ここに謹んで心よりお詫び申しあげます」としている。同社によると、クリスマスディスプレイのマリオネット制作には人形作家の林由未さんが携わっているが、当該の部分には関与していないという。