マーガリンの薄い紙、外出先のウォシュレット衛生問題…これどうするべき?【2023年…日常の素朴な疑問、メーカーに聞いた】
日常生活でふと浮かんでは消える小さな疑問の数々-。これってほかの人はどうしているんだろう、捨てずにとっていたけどこれって何か効果があるの?など…日常で浮かびがちな素朴な疑問の数々、その道のプロに聞いてみました。2023年話題となったメーカー取材記事を振り返ります。
■マーガリン容器の中の薄い紙、残す?捨てる?「毎回悩んでる」「捨てて嫁に怒られた」→メーカーの見解は
マーガリンなどの容器の内側にある薄い紙。SNS上には「この紙、捨てていいの?」「毎回悩んでる」など、取り扱いに悩む声が並んでいます。中には「マーガリンの紙を捨てて嫁に怒られた」という人も。これ、とっておくべきなんでしょうか。
「パンにはやっぱりネオソフト」で知られる「雪印メグミルク」(本社:東京都新宿区)の広報担当者に話を聞きました。
薄い紙の名称は「硫酸紙」。「パーチメント紙をポリエチレンでコーティングした紙です。パーチメント紙とは、セルロースの繊維を加工処理することで耐水性や耐油性を向上させており、食品の包装や薬包紙など、さまざまな用途に使用されております」(担当者)。
長期間使用する際、表面の水分蒸発を低減し、黄色化を抑える役割があるのだといいます。
■「除湿、弱風設定→節電」は都市伝説だった…?!エアコンの賢い節電方法をメーカーに聞いた
連日、熱中症警戒アラートが発表されるなど、猛暑となった今年の夏。エアコン使用が不可欠だけれども、2023年6月から大手電力会社7社が電気料金(規制料金)の値上げを決定し、家計への負担が気になるところ。エアコンってどうやって使うのが経済的なのでしょう。冷房?除湿?風量は?
知っているようで知らない、エアコン節電方法のコツをパナソニック エアーマイスター・福田風子さんに聞きました。
風力は「弱」が節電になる?「弱風は電力を使わなさそうなイメージなので、節電になると思いがちですが……ここは要注意です! 使い方によっては、節電どころか余計に電気代がかかることも。エアコンは運転直後から設定温度に到達するまでに多くの電力を要します。最初から弱風にしていると、設定温度に到達するまで余分に時間がかかり、その結果、電気代が多くかかることも。風量は『自動』がおすすめです」(福田さん)。
■薬の瓶のくしゃくしゃと入っている透明ビニール…毎回大切に戻してる? 製薬会社に聞いた「用途をお問合せいただくことも」
錠剤の瓶のなかに入っているくしゃくしゃのビニール。これって取っておく?それとも捨てるべき?
なんとなく遮光や湿気取りの効果があるのかと、入れたままにしていた人もいるのでは。記者もその一人であり、ビニールに挟まって錠剤がこぼれたり不便に感じることがありながらも、「何か意味があるのかも」となんとなく入れっぱなしにしていました。
瓶の開封後、ビニールはどうするのが正解なのでしょうか。「新ビオフェルミンS錠」などを製造する「ビオフェルミン製薬」(本社:兵庫県神戸市)に聞きました。
薬瓶のくしゃくしゃビニールは、「錠剤が割れないように緩衝材の役割で入れております」。乾燥剤としての役割はなく、「遮光や吸湿防止の点につきましては瓶の容器を採用しております」とのことでした。
■「外出先のウォシュレットは汚い気が…」「水は清潔なのか」使いたくない声続出 TOTOに聞いたら、驚きの技術が…
日本のトイレの綺麗さや充実した設備は、世界に誇る日本文化ともいえます。駅やコンビニなどの公共トイレにも、多機能な温水洗浄便座が増えてきました。ところが、公共トイレの温水洗浄便座の「ノズル」は汚れているから、シャワー機能は使いたくない……そんな意見がSNSに投稿され、話題となりました。
衛生観念の高い日本だからこそ普及したともいえる温水洗浄便座ですが、不特定多数の人が使う公共トイレについては、衛生面に不安を感じる人が多いのも事実です。実際のところ、温水洗浄便座は清潔なのでしょうか?「TOTO」の広報部に聞きました。
「ウォシュレットなど温水洗浄便座は、水道水など飲用可能な水を用いてノズルから吐水されます。また、おしり洗浄などウォシュレットの洗浄は後方から斜めに吐水し、洗浄後の汚れた水がノズルにかかりにくいようにしています。
また、ウォシュレット使用前後に水でノズルを洗浄するセルフクリーニング機能があります。『ノズルきれい』機能の搭載機種はこれに加えて、セルフクリーニングの後に『きれい除菌水』でノズルの内側と外側を洗浄・除菌を行います」
メーカーとして、「お客様に快適に使用していただけるように商品開発・改良につとめていますので、外出先でもご使用いただければと思います」としています。