純正品か後付けか…「カーナビ」どうしてる?費用相場・工賃、取付時間の目安を解説
クルマを購入するとき、みなさんはカーナビについてどうしていますか。ディーラーで新車を購入するときに純正品を付ける人も多いでしょうが、社外品を後付する選択もあります。取付費用を含めても純正品より社外品の方が安い場合が多いです。カーナビを後付けする場合の費用相場などについて解説します。
■純正ナビは後付けできない場合も多い
カーナビを後付けしたい場合、選択肢にはディーラーで購入する純正品とカー用品店などで購入する社外品があります。ただし純正品では、後付けできない製品も多いです。特に個別の車種専用に設計された高性能ナビは不可能な場合が多いので、注意しましょう。
【メーカーオプションとディーラーオプション】
ディーラーのオプションには、サンルーフなど車両の製造時に取り付ける「メーカーオプション」と、フロアマットなど車両製造後に取り付ける「ディーラーオプション」があります。後付けはディーラーオプションのみ可能で、カーナビは種類によってメーカーオプションのものとディーラーオプションのものがあります。
■費用面でお得な社外品
純正品のナビは保証期間が長く、メーカーの「お墨付き」ということもあって価格が高いです。一方、社外品は同じ性能の純正品ナビと比べて価格が安いです。同じ後付けで選ぶなら、費用面では社外品の方が得でしょう。
▽カーナビの純正品と社外品での違い
純正品と社外品では、製品価格以外にもいくつかの違いがあります。
【純正品】
メリット:保証期間が長い(3年)/インテリアに馴染む/クルマとの連動性が良い/売却時にプラス査定される
デメリット:社外品より価格が高い/売却時に取り外しにくい/種類が少ない
【社外品】
メリット:純正品と比べて性能の割に価格が安い/クルマの買い替え時後も使いやすい/種類が豊富
デメリット:保証期間が短め(1年)/インテリアと馴染まないことも/クルマとの連動性が悪いことも
純正品は保証期間が長く、クルマの各種機能との連動性も確認済みなので安心感が大きいです。社外品は選び間違えると「リアビューモニターが動かない」など、連動性の不和が起こることもあります。
ただし社外品の場合、お店の人と相談しながら、実物を見て比較できます。また売却時に取り外して、次の愛車に装着しやすいのも社外品ならではのメリットです。
■後付けカーナビの製品代・工賃と取付時間の目安
純正品と社外品の製品代と工賃の目安は、以下の通りです。純正品でも社外品でも、工賃は基本的に変わりません。
【純正品】
製品代の目安:9~30万円
工賃の目安:数千円~3万円
所要時間:なし(納車前に装備)
【社外品】
製品代の目安:4~25万円
工賃の目安:数千円~3万円
所要時間:30分~2時間
純正品の場合、カーナビは最低価格でも10万円近いことが多いです。これに対して社外品は、5万円前後の製品も売っています。人気なのは概ね5~10万円前後の製品です。
▽後付けなら購入店で取り付けよう
カーナビの取り付けは、ディーラーやカー用品店、自動車整備工場、出張作業で依頼できます。この場合、ナビを購入した店舗で取り付けた方が、他店に持ち込むより安く済みます。
【購入店舗】
・インダッシュ型 工賃の目安:1万5,000円~ 所要時間の目安:2時間前後
・オンダッシュ型 工賃の目安:3,000円~ 所要時間の目安:1時間前後
【持ち込み】
・インダッシュ型 工賃の目安:2~3万円 所要時間の目安:2時間前後
・オンダッシュ型 工賃の目安:1万円前後 所要時間の目安:1時間前後
上記のように、他店やオークションサイトなどで入手したナビを持ち込むと、工賃は1.5~2倍程度になることが多いです。
なお工賃や取付時間はナビの種類によっても異なります。ダッシュボード内に取り付ける、いわゆる埋め込みカーナビである「インダッシュ型」の方が工賃は1.5万円~と高く、取付時間もかかります。
▽自分で取り付けるには技術が必要
工賃を節約したい場合、カーナビは自分で取り付けることもできます。しかし、設置には知識と技術が必要です。特に最近はバックカメラとの接続なども必要なので、取り付けは簡単ではありません。
■後付けカーナビの選び方
社外品ナビを選ぶ場合は、以下の4つのポイントを押さえて選びましょう。
▽ポイント①設置タイプ
カーナビには大きく分けて「インダッシュ型」「オンダッシュ型」の2種類が存在します。
【インダッシュ型】
ダッシュボード内にカーナビを埋め込んで設置します。配線が見えず、見栄えが良いです。またカーオーディオと一体型の製品が多く、機能性も高いです。ただし着脱に時間がかかります。
【オンダッシュ型】
ダッシュボード上にカーナビを設置します。着脱が簡単で、カーリースなどの場合に便利です。安価ですが、機能性が乏しかったり、取付位置が難しかったりします。
さらにインダッシュ型、オンダッシュ型の中にも、最近ではディスプレイを浮かせたように見える「フローティングモデル」があります。
▽ポイント②画面サイズ
画面サイズは5インチ~11インチのものがよく売られています。
人気が高いのはオーディオスペースに埋め込みやすい7インチの製品ですが、最近は9インチなどの大型ディスプレイも人気です。
画面が大き方が見やすく、ナビの操作性も高いですが、ダッシュボード部分は狭く見えます。
▽ポイント③ナビの機能性
ナビの機能性で特に重要なのは「利用できる道路交通情報システムの種類」「捕捉衛星数」「センサー数」です。
道路交通情報システムは「VICS WIDE」を採用した製品だと便利です。また捕捉衛星数とセンサー数は、目的地までの距離や現在地の精緻性に影響を与えます。捕捉衛星数は3種類以上、センサーも複数あることが望ましいです。
▽ポイント④ナビ以外の機能性
現在のカーナビは、ナビ機能以外にも多くの機能を搭載しています。例えば以下のような機能が必要かどうかを考えましょう。
・リアカメラ(駐車アシスト)
・Bluetooth(音楽鑑賞やハンズフリー通話)
・地デジ・ワンセグ(テレビ視聴)
・ドライブレコーダー連動
■カーナビに関するQ&A
▽Q. カーナビの寿命は何年くらい?
カーナビの寿命は、一般に5~10年程度と言われています。これは、地図データなどを保存するHDDの寿命が約5~10年とされているからです。ただし実際にはもっと早く故障したり、反対により長く使えたりする場合もあります。
▽Q. 中古車にカーナビはついてる?
中古車でもナビを搭載している車両は多数あります。例えばガリバーの場合、2023年8月下旬の時点でナビ付きの車両は在庫の約半数に上ります。詳細検索でナビ付きの車両を探すこともできるので、検索してみてください。
▽Q. スマホがあればカーナビは不要?
スマホの地図アプリでもナビ機能は使えますが、スマホ本体の電池切れや通信速度の低下といったリスクがあります。そのため「車内の充電環境があり、通信量も使い放題」「ナビを利用するのは週末に数十km程度だけ」「元々スマートフォンをあまり利用しない」といったケースでの使用がおすすめです。
▽Q. ディスプレイオーディオって何?
ディスプレイオーディオは、スマートフォンとの連携を前提としたディスプレイ付きオーディオ機器です。 ディスプレイオーディオ自体にカーナビの機能はありません。しかしスマートフォンと連動させて、ナビアプリをディスプレイ上で利用できます。ナビ以外に音楽アプリやSNS、通話機能の利用も可能です。 価格はカーナビと比べて安価で、純正品でも5万円程度で手に入ります。
(まいどなニュース/norico)