「スイマセン、ずっとお風呂で洗っていました…」メガネのお手入れ、メーカーが明かす真実に驚き「石鹸もダメなの!?」
寒さが増してくると、家での入浴タイムは至福の時間。そんな時に「ついでにメガネも一緒に洗っておこう」という方、実はそれ、NGなんです!
■知ってた?メガネをお湯で洗うのはトラブルのもと
「お風呂や温泉で、ついでにメガネを洗う方を見かけます。でも、レンズコーティングは熱に弱いので、お湯洗いは避けて」というSNSへの投稿が話題になっています。
メガネはとてもデリケートで、洗い方にはちょっとした注意が必要なんだそう。正しいケア方法をアイウエアブランド『JINS』の方に伺いました。
■え、それもダメなの!? 意外と知らないメガネのケア方法
ーーメガネをお風呂に入ったついでに洗うことは「NG」とSNSで話題になっていましたが……
「メガネをお風呂で洗うことのお話の前に、家庭の風呂場はもちろん、サウナや温泉などに持って入ること自体を避けていただきたいんです。理由は、浴場の高温多湿が原因で、メガネの破損や変色・変形の可能性があるからなんです。特にプラスチックレンズは熱に弱く、レンズのコーティングが剥がれてしまうなどのリスクがあります。特にサウナは要注意ですね。また、金属素材の場合、濡れたまま放置するとサビなどが発生する原因となることも」
ーーなるほど……レンズはもちろん、フレームにも良くないんですね
「そうなんです。独特の風合いが人気のセルロイドのほか、アセテートといった素材のフレームは、特に高温に弱いので絶対に避けてください」
ーー私もセルロイドのフレームを愛用していますが、温泉など、見慣れない場所で入浴するときは、見えないことが不安となるので持ち込んでいました。今後気を付けます!でも、メガネを洗うならお湯のほうが汚れがスッキリ落ちやすいんじゃないですか?
「お気持ちは分かります(笑)。毎日メガネを掛け続けているとホコリや指紋など、レンズが汚れますよね。皮脂や汗などが付着することもあります。でも前述のようにレンズの表面には、反射防止などさまざまなコーティングが施されているので、お湯をかけるとそのコーティングにダメージを与えてしまうことがあるんです!お湯の熱さが原因でフレーム部分が曲がってしまうこともあるので、お湯はおすすめしません」
■メガネケアの基本は「水洗い」
ーーお湯がダメなら、まず乾拭きなどからでは……?
「実は、それも注意が必要なんですよ。いきなりレンズのホコリ等を布などで乾拭きしてしまうと、細かなホコリがレンズ上で摩擦されてしまい、目に見えない微小な傷がつく可能性があります」
ーーええっ!今までメガネ専用のクロスで乾拭きしていました
「汚れがひどい場合、まずは水洗いが基本です。
ちなみに、メガネ拭きも定期的に洗ってくださいね。メガネ拭き用のクロスは丁寧に手洗いをして、よくすすぐことが大切。洗剤が残るとコーティングが剥がれる原因になります。クロスの水気を切る時は、洗濯機の脱水機能を利用して絞ると、繊維を傷つけて布が毛羽立つ可能性があるため、乾いたタオルで挟んだ後、軽くたたいて脱水し、よく乾かしてから使用しましょう」
■石鹸で洗うのはNG!中性洗剤を使います
ーーなるほど! 汚れたメガネ拭きでは、逆効果どころか傷を付けてしまう可能性もあるんですね。恐ろしい~!ところで、レンズに付着した油汚れは水洗いだけでは落とせませんよね。そんな時は、石鹸を使ってもいいですか?
「それも、皆さんが陥りがちなNG行為なんです!石鹸はフレームにダメージを与える可能性があるので、必ず『中性』の洗剤を使うようにしてください。みなさんの周りによくある中性洗剤といえば、食器洗い洗剤ですね。そして、ここがポイント。中性洗剤も、絶対原液を直接つけるのは避けてください。必ず『10倍程度に薄めて』から使ってください。それが面倒な場合は、メガネ専用の洗浄剤も販売されているので、そちらを利用することをお勧めします」
■サウナもOKな専用メガネが登場
「メガネを掛けたままサウナやお風呂は利用できない」のかと思いきや、朗報が! なんとJINSから日常はもちろん、高温となるサウナでも使える『サ陸両用』のメガネ「JINS SAUNA」が登場しました。
ーーこれはどのような経緯から商品化されたんですか?
「弊社のCEO田中のもとに、サウナ-の友人から外でもかけられるサウナ用メガネが欲しいとの要望があったことから開発がスタートしました。実はこれまでもサウナ用メガネは市場に存在していたのですが、レンズの度数があまり選択できなかったり、日常使いしづらいデザインのものが多かったんです。 そこで、ご自身の度数でつくれる『サ陸両用』として開発しました。日常でも使いやすいアイテムになったと思います」
■機能性が高くデザインも選べる
フレームとレンズに耐熱温度120度の素材を採用。自分の視力に適した度数でレンズを作成できるうえ、曇り止め加工が施されているため、サウナでも浴場でも視界は良好なんだそう。フレームは軽量素材をさらに薄く加工したデザインを採用することで、汗をかいてもずり落ちにくいのも機能的です。しかも、フレームデザインは性別を選ばず楽しめる、ちょっとクラシックな4タイプ。カラーも定番のブラックを含め3色展開していて「こんなに便利なら、普段使いしたい」と思えるスペックです。
メガネは直接肌に触れるうえ、大事な目を守るものです。正しいケアで快適に、長く愛用したいもの。筆者も今回の取材を通して、己の手入れがいかに適当だったかを痛感しました。よりラクをしたいなら『JINS SAUNA』などタフなメガネを愛用するのも手かもしれませんね。
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)