『ブギウギ』戦時下の上海で名曲「夜来香」を熱唱 李香蘭を演じる昆夏美の魅力
度重なる本土への空襲。ますます厳しさを極める戦況。年明け1回目の放送となる『ブギウギ』(NHK総合)第14週「戦争とうた」65話では、それでも地方を巡業して回り、全国に歌を届けるスズ子(趣里)と茨田りつ子(菊地凛子)の姿が描かれた。一方、作曲家の羽鳥善一(草彅剛)は陸軍の報道班員として上海に渡り、世界の自由な音楽と、中国人作曲家・黎錦光(浩歌)や李香蘭(昆夏美)に出会い、刺激を受ける。
本日放送回では、黎が作詞作曲した「夜来香」を李香蘭が熱唱し、見事な歌声を披露した。李香蘭を演じる昆夏美の魅力について、制作統括の福岡利武さんに聞いた。
■ヒロインオーディションを受けた縁で李香蘭役に抜擢された昆夏美
「李香蘭という歌手の名前と、代表曲である『夜来香』は誰もが知るところ。だからこそ、たったワンシーンではありますが、しっかりとリスペクトをこめて、大事に作りたいと思いました。李香蘭を演じる昆夏美さんは数々のミュージカルでご活躍されている女優さん。『ブギウギ』のヒロインオーディションを受けていただいたときから素晴らしい歌声で、とても魅力的な方だと思っていました。李香蘭の役でオファーさせていただき、歌の稽古をしていただいたのですが、さすがはミュージカルスター、歌の習得がとても早い。練習時間はびっくりするほどに少なかったと思います」
■「夜来香」は羽鳥&スズ子コンビの戦後の復興への思いにつながっていく
また、撮影時の様子について、
「上海での体験は羽鳥にとって、ブギのリズムが生まれる重要なプロセス。それはやがて『東京ブギウギ』にもつながっていき、戦後の復興に賭ける羽鳥の思いを描くうえでも大事なエピソードです。『夜来香』はその核となる大事な曲なので、短いシーンではありますが、昆さんにもやりがいを感じていただいていたようです。しっかりと歌を作り込んできてくださって。上海という設定なので、エキストラとしていろんな国籍の方々に来ていただいて撮影しました。昆さんが歌い終わり、OKがかかった後は拍手と歓声が鳴り止まず、羽鳥を演じる草彅さんも惜しみない拍手を送っていらっしゃいました。撮影を終えて、『すごく楽しかったです』とおっしゃる昆さんの笑顔が印象的でした」
と振り返った。羽鳥、スズ子、りつ子の3人が、戦時下にあっても歌を絶やさない覚悟で生きる姿を描いた65話。同じ月が3人を照らしていたのが印象的だった。「夜明け」はもうすぐ。
◇ ◇
『ブギウギ』
【出演】趣里 水上恒司/草彅剛 蒼井優 菊地凛子 生瀬勝久 小雪 水川あさみ 柳葉敏郎 ほか
【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵 さかいゆう 趣里
【脚本】足立紳 櫻井剛
【音楽】服部隆之
【語り】高瀬耕造(NHK大阪放送局アナウンサー)
【放送時間】
▽NHK総合
毎週月曜~土曜 前8:00~8:15/(再)後0:45~1:00(※土曜は一週間を振り返り)
毎週日曜(再)前11:00~11:15
翌・月曜(再)前4:45~5:00(※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送)
▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K
毎週月曜~金曜 前7:30~7:45
毎週土曜(再)前9:25~10:40(※月曜~金曜分を一挙放送)
(まいどなニュース特約・佐野 華英)