義援金、炊き出し…大阪の街で広がる能登半島地震の被災者への支援、ボランティア募集も開始

孤立してしまった集落もあり、能登半島地震はいまだ被害の全容さえ明らかではない。そんな中、北陸と文化的、地理的に近しい関西では盛んに支援の動きが見られる。自治体からは義援金、住宅、物資の提供や職員の派遣。民間でも被災者も支え、励まそうと多くの人や企業が思い思いに行動している。

大阪・北新地にある小料理バー玉鬘のママ、井上準子さんは正月休みを返上して1月5日、6日に緊急営業。顧客に呼びかけ義援金を募った。

「とにかく驚きました。子供の頃、富山県高岡市で過ごしたことがあり被災地には思い入れがありましたし、ニュース映像を見ていると、以前来店されたことのあるお客様が被害に遭われていることもわかりました。私にできることなんてたかが知れていますが、何かしなくてはいけない。新年初営業は1月12日からの予定でしたが、5日、6日からお客様をお迎えして23万9千円の義援金をお預かりしています。これからも引き続き募金を続け、被災された方たちに支援を続けていきたいと思います」

大阪府下でたこ焼き店、ステーキ店を展開する株式会社くれおーるの代表、加西幸浩さんは自ら被災地に飛び込み炊き出しをしている。

「大阪でも地震を感じ、被害が少しでも小さいよう、大きな津波が来ないよう祈っていました。お知り合いに石川県の役場の方と繋いでいただき、1月15日、16日に石川県河北郡内灘町の施設でたこ焼き、豚汁の炊き出しをさせていただきました。熊本地震の時も炊き出しに行きましたが、困った時はお互いさまです。食を通じて被災者の方たちの心と体を温められたらと思います。感謝のお言葉をいただくと感無量ですね。2月、3月も行けるようしっかり務めてまいります」

能登半島地震からの復興の道は始まったばかり。一人一人の思いと行動が積み重なり、大きな支援の輪ができるよう願いたい。

なお現在、被災地では随時、登録制でボランティアを募集している。我こそはと思う方は内閣府のホームページ「令和6年能登半島地震 ボランティア・被災地への支援をお考えの方へ」や石川県のホームページ「令和6年(2024年)能登半島地震・石川県災害ボランティア情報」を参考にしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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