脱走猫のために置いた捕獲器 入ってきたのは目つき鋭い野良さん 実は甘えん坊の愛されキャラが幸せつかんだ
野良猫や行き場を失った猫を保護し、幸せな猫生につなげる活動を続ける団体・LOVE & Co.(以下、ラブコ)。
ラブコ卒業生のすずめくんという猫が、あるとき里親さんの家から逃げ出してしまいました。すずめくんを捕まえるために捕獲器を設置したところ、すずめくんだけでなく他の数匹の猫も捕獲器に入ってしまいました。その中に推定5~8歳のオス猫がいました。
■「ひとり遊び」を人間に見られるとハッと我に帰る
このオス猫、大柄で目つきも鋭く、なかなか貫禄があります。往年の名優・勝新太郎さんを思い起こさせる迫力です。そんな理由から、後に引き取ることになったラブコスタッフは、名優の名前をお借りして「勝新」と名付けました。
しかし、見た目に反して意外とシャイ。攻撃性もなく、知らない人がいると隠れたりフリーズしてしまうほどおとなしい猫でした。環境に馴れると、少しずつ甘える素ぶりも見せるようになり、ゴハンの時間が近づくといつも食べる場所にドスっと座ってゴハン待ち。ブラッシングさせてくれたり、鼻チョンをさせてくれるようにもなりました。
遊ぶことも大好きで、大きな体をユッサユッサと揺らしながら1匹だけで「ひとり遊び」をすることも。その様子を人間が見ていることに気づくと、ハッと我に返ったかのように遊ぶのをやめることもありました。そんな様子もたまらなくオチャメでかわいく、スタッフはますます愛おしく思っていました。
■お父さん猫と一緒に幸せを掴んだ
後に、このオチャメな勝新を「迎え入れたい」と申し出てくれた里親希望者さんが現れました。おおいに喜ぶスタッフでしたが、さらにうれしい言葉が。この里親希望者さんは、最初に捕獲器に一緒に入った父猫・ファンファンも一緒に「迎え入れたい」と言ってくれたのです。
勝新は大好きなお父さん猫と一緒に幸せな第二の猫生を歩むことになりました。勝新は今日もきっと、誰にも気づかれていないと思いながら楽しそうに「ひとり遊び」をしていることでしょう。そんな姿を想像すると、ついつい顔がほころんでしまうラブコのスタッフでした。
(まいどなニュース特約・松田 義人)
関連ニュース
-
ガレージの猫一家を保護せよ! 過酷ミッションに「もうやりたくない」と苦笑いのスタッフ 成長する姿に苦労が報われる
-
ガブガブ噛んでくるから「カムちゃん」と名付けられた猫 お家に慣れても独立主義「私が甘えたい時だけ、あなたにも甘えさせてあげる」
-
おっとりなキャラのため?食べ物にありつけず極度に痩せた野良猫 優しさの連携で救われ腸炎の治療開始 受け入れ家庭を待ってるよ
-
捨てられた?スワンボート近くにいた猫 「夜鳴きがうるさい」と飼育放棄された 「絶対に幸せにしてあげる」家族と出会った
-
近寄るといきなりパンチ ちょっと短気な保護猫は愛きょうあるゴハンくれアピールも 「受け入れてくれる飼い主さん、現れるかな」