「バナナに辞世の句を詠ませる」装置で引き出した“魂の声”にSNS驚愕「これぞ、わびさび」「人類にはまだ早すぎる」
バナナから俳句を生成する装置がSNS上で大きな注目を集めている。
「バナナに辞世の句を詠ませている」と件の装置を紹介したのはエンジニアの由井河あきらさん(@Akira_Yuikawa)。
バナナが乗せられた装置の液晶に浮かぶのは「ぢかぬこぢ すぽりどごとせ べぐどあー」というなんとも悲痛な辞世の句。
この装置はいったいどのようにしてバナナの魂の声をキャッチしたのだろうか。今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「はやく食べてあげて!バナナがバナナであるうちに!」
「これがわびさび、か」
「心にしみる…」
など数々の驚きの声や分析が寄せられている。
■実験した人に聞いた
由井河さんに話を聞いた。
ーーどのようにして俳句を生成しているのでしょうか?
由井河:物凄くざっくり説明するとバナナの下に放射線を検知するガイガーカウンターが置いてあり、バナナに含まれるカリウムのうち、放射性同位体のカリウム40がベータ崩壊する際に発する放射線を検知するとひらがなのルーレットを止めて1文字選ぶ、ということを繰り返して俳句を生成しています。
ーー開発のきっかけは?
由井河:「全俳句データベース」というこの世の全ての俳句を網羅したホームページが話題なっており、バナナは松尾芭蕉に最も近い植物なので同じことが可能だと思ったのが開発のきっかけです。
ーー開発にあたりこだわったこと、苦労されたことなどお聞かせください。
由井河:バナナとガイガーカウンターを使ってランダムな数字を生成できることは既に広く知られており、これをひらがなに置き換えただけなので特に難しいことはしていません。誤解の無いように言っておくと放射線といっても極めて微量なので、健康への影響はほとんどないです。
ーーバナナの辞世の句をご覧になったご感想をお聞かせください。
由井河:内容はまだ人類には早すぎて理解できませんでしたが、食べられる直前のバナナが遺したものと思うと趣深いなと思いました。
ーー他の果物や物質からも俳句を生成することはできるのでしょうか?
由井河:バナナ以外の果物でも可能です。カリウムが豊富なものほど俳句生成向きです。
また、実際のところ何も置かない状態でも俳句を生成できます。その場合は「詠み人知らず」になるねと視聴者から教えてもらいました。
◇ ◇
由井河さんは自身のYouTubeチャンネル上でもこの装置を用い「バナナに俳句を詠ませるマシンを作った」や「バナナは共通テストで何点とれるのか?」といった興味深い動画を公開している。
ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)