業務用冷蔵庫の下に動くもの 挟まって動けない子猫だ! 消防署員や保護団体の対応で無事救出 さらに喜ばしい出来事が!
2023年11月のある日、千葉県我孫子市の保護猫団体、ねこ友会のスタッフは、ある地域の住民から野良猫のTNR(捕獲・去勢・帰還)依頼に応じ、現場に行きました。すると、そこにあった業務用冷蔵庫の下から子猫の声がします。聞けば3日前から鳴いていて、どうやら出られなくなっているのかもしれないとのこと。
すぐに下を覗き、手を伸ばしましたが、届かない場所に子猫の下半身だけが見えました。少しは動けていましたが、出られなくなっていることがわかりました。
■冷蔵庫の下に手を入れようとも届かない…
「これは消防にレスキュー頼まないといけません」と伝えました。以前、「落差のある用水路に落ちた子猫のレスキューを消防隊員がしてくれた」という話もしたところ、依頼主の方はすぐに電話してくれました。
ほどなくして消防隊員3名が現場に来てくれました。消防隊員の方は慎重に冷蔵庫を横にし、底のほうから抜けなくなっている子猫を救い出せました。なんとかことなきを得ることができ、現場にいた人たちは全員ホッと胸を撫で下ろしましたが、なぜそんな場所で子猫が身動きが取れなくなっていたのかの原因もわかりました。
■幸い子猫は無傷で無事。ご飯もいっぱい食べてくれた
子猫の頭に業務用冷蔵庫の部品がスポッとハマってしまったからでした。人間でも同じような状況なら相当焦るはずですが、体の小さい子猫であればなおさらのこと。怖い思いを数日間はしたであろう子猫を思うと、胸が苦しくなるねこ友会のスタッフでした。
保護後、動物病院へと子猫を連れて行きましたが、幸い首、頭ともにけがはなく、健康状態も良好とのこと。何よりスタッフの心を癒してくれたのが、子猫がご飯をバクバク食べてくれたこと。数日間何も食べることができなかったはずで、食欲旺盛な子猫の様子を見て目を細めました。
■動物にとって危険なスペースを意識する
その後、レスキューされた子猫は、依頼者さんの家で飼うことになりました。
日頃から野良猫のTNRや保護活動を行なっていると、思わぬ場面に遭遇することがあります。そういった際に機転をきかして行動する場合もあれば、「自分たちでは無理」だとして今回のように消防署などに依頼する柔軟性も必要です。また、人間の目から見れば、特段なんてことのないように見えるスペースでも、猫はもちろんあらゆる動物にとって、とても危険な場所である場合もあります。
今回の救出劇を通じて、ねこ友会のスタッフは改めて猫にとっての危険なスペースの意識と安全対策や、何が起こるかわからない・どんな場面に遭遇するかわからない保護時の対策を考えさせられることとなりました。
ねこ友会
https://nekotomokai.amebaownd.com/
(まいどなニュース特約・松田 義人)