ネットで「犬」を見せたい飼い主 VS 可愛い「犬」を見たい民…の関係図がオモシロ深い「WANWANでWINWIN」「やさしいインターネッツ」

SNSの世界には、愛犬や愛猫の可愛いさを自慢したい飼い主さんと、たくさんのワンちゃんや猫ちゃんの可愛い様子を見て癒されたい人たちがいます。

そんなインターネット上のWIN-WINな関係性を「図」にしたイラストを、「カクヨム」で現代ファンタジー作品を連載中の小説家、石木半夏(@iskhng)さんがX(旧Twitter)に投稿。そのコミカルかつ意味深な「図」に、16万6千以上のいいねがつきました。

■「やさしいインターネッツ」「WANWANでWINWIN」

「図」に描かれているのは、【インターネットのない世界】で「愛犬を自慢したい飼い主」と「犬が見たい”おれ”」が互いに繋がれずにしょんぼりしている様子と、【インターネットのある世界】で「愛犬を自慢出来て嬉しい飼い主」と「犬が見れて嬉しい”おれ”」が繋がれたことで共に笑顔になっている様子。ネット世界が生んだ幸せな「図」に、多くの共感の声が殺到しました。

「全くもっておっしゃる通り!」

「WANWANでWINWIN」

「分かる、やさしいインターネッツがそれ」

「かわいさだけを搾取ってところが正にそう」

「全部こうなら、SNSは楽しいんですけどね」

■「おれ」さんの表情、邪悪過ぎ

また、「犬が見れて嬉しい”おれ”」の「犬の可愛さだけを搾取」できた邪悪な笑顔にクギヅケになった人も続出。

「”おれ”さんの表情、邪悪すぎて好き」

「笑顔が強欲な壺すぎる」

「犬を見れて嬉しいにしては笑顔が悪い人過ぎ」

「図にするほどか!と思いましたがほのぼのしてて何かを搾取できて嬉しいです」

「可愛い犬」を巡るネットのない世界とある世界の関係図と、”おれ”さんの邪悪な笑顔の裏に隠された真意について、石木半夏さんにお話を聞きました。

■誰かの愛犬を見られる幸せと、現代のテクノロジーの威力

ーー今回投稿された「犬(かわいい)」を巡る「図」を描いたきっかけは?

「私は犬が大好きなのですが、家族がアレルギーなので飼うことができず……。それで、インターネットにアップロードされている犬の写真や動画などをありがたく拝見しています。いつものように犬の動画を眺めていた時、ふと遠く離れた見知らぬ方の犬を見せてもらえることのありがたみと、それができる現代のテクノロジーのすごさに思い至り、直感的に勢いそのままで描いたのがあの図でした。5分とかからずに描いた雑な図なのに、想像していた何百倍、何千倍と広まっていて、率直に驚いています」

ーー石木さんはどんな犬がお好きなのですか?

「犬は当然みんな可愛いですが、個人的には大きいワンちゃんが好きですね。グレート・ピレニーズ、バーニーズ・マウンテンドッグ、サモエド、ボルゾイ、ゴールデン・レトリバー……絞り切れません(笑)」

■「邪悪な笑顔」に込めた感謝と自戒

ーー犬が見れて嬉しい「おれ」さんは、なぜあんな邪悪な笑顔に…?

「やはり可愛い犬が見れるのが嬉しくてたまらないのでしょうね(笑)。実際に私自身、一人でネットで犬を見ていると他人に見せられない表情になってしまう……というのが、わざと”おれ”の表情を醜悪に描いた理由です。自分もそうだと仰るリプライも多くて、少し安心しました(笑)。

それともう1つ、自分は世話も何もしていないのに、飼い主さんのご厚意に甘える、という形で犬を見せてもらっている自分を客観視する感情も反映されています。犬を飼うということは、可愛さだけでなく、たくさんの苦労も伴うのだろうと思います。そうした難しい部分を飛ばして、可愛さだけを受け取っている……つまり『搾取』している自分を邪悪に描くことで、飼い主さんとワンちゃんへの感謝を忘れない……という、ちょっとした自戒の表現を込めている感じです」

■「双方が幸せになれる場」を作れて良かった

ーー今回のリプ欄には「犬を自慢したい飼い主さん」から、可愛いワンちゃんたちの写真もたくさん寄せられましたね。

「とてもありがたかったです!みなさんしっかり愛情をかけて育てていらっしゃるのが伝わってきて、もちろん『図』の笑顔で拝見しました(笑)。今回のツイートを通して、リプライ欄に寄せられたワンちゃんたちの写真を見て行かれた方も多かったようですが、そうした方々が飼い主さんたちの犬自慢を見て幸せになっていく様子を見れたのも嬉しかったです。犬に限らず、何かを見たい/見せたい人のニーズが一致して、双方が幸せになれるのは間違いなくインターネットのメリットだと思いますが、そういった場をささやかながら作れて良かった、と思います」

   ◇   ◇

ネットを通して見ることができる犬たちの可愛さの裏には、日々の散歩や排泄、食事などの世話や健康管理、しつけなど、犬の命を最後まで預かる飼い主さんたちのたくさんの責任と苦労とお金が隠されています。「おれ」さんの邪悪な笑顔に潜んでいたのは、そんな飼い主さんたちへ感謝と敬意、なのでした。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ かな)

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