「自由なスタイル」浸透してきたけれど…服装や身だしなみ「契約成否や業績」への影響は?オフィスワーカー1012人の本音
ビジネスファッションは、一般的にカジュアルすぎる服装はNGとされることが多く、企業によって基準が異なるのが現状です。そこで、全国の20~40代のオフィス勤務の会社員1012人を対象に「ビジネスにおけるファッションや身だしなみ」に関する実態調査を実施したところ、自身が訪問される側の企業だと仮定した場合、7割弱の人が「訪問者の服装が気になる」と回答しました。また、約7割の人が「服装や身だしなみは取引先との契約成否や業績に影響すると思う」と回答したそうです。
株式会社アーバンプラン(東京都新宿区)が、2023年12月にインターネットで実施した調査です。
まず、「勤めている企業の服装規定」を複数回答で答えてもらったところ、「オフィスカジュアル」(39.8%)が最も多く、次いで「既定の制服や作業着」(30.6%)、「スーツ」(29.6%)が続きました。
さらに、「働く際の服装において大切だと思う要素」についても複数回答で答えてもらったところ、「働きやすさ(動きやすさ)」(59.4%)が約6割を占めたほか、「社員がストレスや面倒を感じない」(38.9%)、「社外の人に不快感を抱かせない」(33.2%)なども挙げられました。
次に、自身が訪問される側の企業だと仮定した場合、「訪問者の服装についてどの程度気になりますか」と質問したところ、7割弱の人が「気になる」(気になる17.5%・少しは気になる49.8%)と回答。
さらに、約7割の人が「服装や身だしなみは取引先との契約成否や業績に影響すると思う」(大きく関わる13.9%・ある程度は関わる55.1%)と回答しており、それぞれの回答について以下のような意見が集まりました。
【大きく関わる】
▽身だしなみ、第一印象は大切(40代男性)
▽契約先に向かう時は、気にする。相手が服装、振る舞い態度含めて判断していると思う(40代男性)
▽着衣の乱れは心の乱れだと思うし、TPOに合わせた服装すら心得ない会社は信用を疑う(40代女性)
【ある程度は関わる】
▽相手に対する誠意が服装に出る(40代女性)
▽スーツ着用が義務になっている会社の人から見たら、私服で打合せに来るような人はマナーがなっていないと思われそうだから(30代男性)
▽Tシャツに短パンなどあまりにオフィスカジュアルの域を超えた服装だと、ビジネス感覚にも不安を覚える(30代女性)
【あまり関わらない】
▽実力と技能の方が大事(20代女性)
▽仕事内容がよければ服装は関係ない(40代女性)
▽常識の範囲内であればいいと思うし、常識の範囲は広がりつつあると思う(40代男性)
【まったく関わらない】
▽服装で判断する必要がない(30代男性)
▽契約や提案など内容重視だから(40代男性)
▽服装は関係ない(40代女性)
また、近年の「ビジネスファッションにおける変化や多様化」については、8割以上が「進んでいると思う」(とてもそう思う21.9%・ややそう思う59.4%)と回答。
さらに、「服装規定がない、あるいは緩い企業が増えることは良いと思う」(とても良い29.8%・やや良いと思う56.2%)と回答した人も8割以上となり、以下のようなコメントが寄せられました。
▽社員が気持ちよく仕事ができているから(40代男性)
▽服装で企業判断は古いと思う(40代男性)
▽一定のルール内なら自由で構わないと思う(40代男性)
▽ある程度は個人の自由を受け入れてくれた方が良い(40代女性)
▽働く上でリラックスできる服装や、自分の気分を高める服装ができることは生産性に繋がると思う(30代女性)
▽だらしないのは論外だが、熱帯化していることから、気候に合わせてオフィスカジュアルは進めるべき(30代男性)
最後に、「時代に合わせてビジネスの場で変化させるべきと思うもの」を複数回答で答えてもらったところ、「働き方(リモートなど)」(68.2%)、「オフィス設備などの職場環境」(54.6%)、「社内規則(副業の可否など)」(53.8%)などが上位に並びました。
なお、「オフィス設備などの職場環境」と回答した人からは、「1日の大半を過ごす所だから」(40代男性)、「仕事の効率が上がると思う」(40代男性)、「働きやすさが必要」(30代男性)といった意見が寄せられました。