愛媛の川でおぼれていた子犬 怯えると粗相も 「幸せにするよ」と京都の家族に迎えられた ドッグラン大好きな甘えん坊さんに

■川で溺れていた子犬たち

とわくん(オス・2歳3カ月)は、2022年の年明け、愛媛県の重信川で妹犬と一緒に溺れていた。たまたま通りかかった個人で保護活動をしている人が、助っ人を呼んで2匹を助けたという。

重信川の周辺には野犬が多く、野犬が産んだ子犬なのか誰かに遺棄された子犬なのかは分からない。その後、2匹は譲渡サイトに掲載され、里親を募集した。

■緊張すると脱糞してしまう

京都府在住のサキメグさんは、とわくんをサイトで見つけた。

「子どもの頃に実家にいた子にあまりにも似ていたので、一目惚れしてしまいました。かなり臆病な性格で、怯えると脱糞してしまうと書かれていました。ちょうどその頃、地域の動物愛護センターの譲渡会で、野犬と暮らすことについて家族で学び始めたばかりでしたので、お迎えをするにあたって多少の不安はありましたが、家族の後押しもあり、その後すぐに保護主さんへ問い合わせをして、翌日には京都から愛媛へ車を走らせていました」

シェルターでサキメグさん一家と出会った瞬間、とわくんは予想通り脱糞。「怖い思いをさせてごめんね。」と思ったが、「絶対に幸せにするよ!」という覚悟をした瞬間だった。

「家に着くと、人の前ではトイレもせず、食事も飲水もしませんでした。見ていないところで食事と飲水を済ませ、人間が寝ている間にトイレをしていて、賢さを見せてくれました」

■家族になれた

名前は保護主がつけてくれた名前をそのままにした。

「とわに会うまでは変えようと思っていたのですが、一緒に保護された女の子が『未来と書いてみくちゃん、永遠でとわです』と言われたので、2匹が未来永劫に幸せに暮らせるような素敵な名前だな~と思い、家族もそれに同意してくれたのでそのままにしています」

とわくんは、成長しても相変わらず臆病なところも残っているが、家族には心を許しているそうだ。

「とにかくお散歩やドッグランが好きで、たくさんのお友達と追いかけっこをしたりワンプロをするのが大好きです。家族以外の人間はあまり得意ではなく、散歩で出会ったお友達ワンコの飼い主さんたちには『人間には塩対応のとわくん』と言われています」

家族と一緒に旅行やキャンプ、イベントなどを楽しんでいるというとわくん。サキメグさんは、これからも楽しい思い出をたくさん作っていけたらと思っている。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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