【新築ムリでも築10年なら】首都圏の中古マンション価格 上昇率上位のエリアは?
一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)において、この5年間で中古マンションの価格が上昇したエリアはどのエリアなのでしょうか。株式会社LIFULL(池袋都千代田区)が運営する不動産・住宅情報サイト『LIFULL HOME'S』が、このほど発表した「中古マンションのエリア別価格上昇率ランキング(一都三県)」によると、東京都では「中央区」(価格上昇率:29.7%)が1位となりました。
調査は、物件の参考価格を地図上で一覧することができるサービス『LIFULL HOME'Sプライスマップ』のデータを活用し、一都三県のエリア別の中古マンション(築年10年・専有面積70平米)の価格上昇率をそれぞれ算出、ランキング化したといいます。
その結果、「東京都での市区別価格上昇率ランキング(5年比較)」は、1位「中央区」(価格上昇率29.7%)、2位「青梅市」(同27.5%)、3位「小平市」(同27.3%)、4位「多摩市」(同26.9%)、5位「八王子市」(同26.6%)という結果になり、いわゆる郊外エリアが上位を占めました。
その要因として、「中古マンション価格が相対的に都心部の行政区よりも安価」「コロナ禍を経てテレワークが定着している東京都では郊外方面での住宅需要が旺盛」「昨今の新築および中古マンションの価格上昇によって比較的安価な東京市部での中古マンション需要が顕在化している」「住宅ローンの低金利が継続し借りて住むよりも買って住んだほうが生活費全般における居住コストを抑えられると考える人が多い」などが挙げられるといいます。
続いて、神奈川県でのランキングをみると、1位「三浦市」(価格上昇率49.7%)、2位「逗子市」(同48.3%)、3位「伊勢原市」(同33.6%)がTOP3となり、昨今の都心周辺での価格上昇を背景として、郊外エリアで値ごろ感、割安感のある中古マンション購入を検討しているケースが増えていることがうかがえました。
また、埼玉県の1位は「桶川市」(価格上昇率41.0%)、千葉県の1位は「印西市」(同48.8%)となり、県庁所在地以外の市区が上位にランクインしていることから、東京都や神奈川県と同様の傾向がみられ、郊外への人の流れがあることがうかがえます。
その一方で、すべての地域において、同じ郊外でも都心、もしくは市街地中心部へのアクセスのしやすさなどによって価格変動率にバラツキがあることも見て取れたそうです。
(2月8日19時23分・一部表記を修正しました)