「ゾンビ議員やん」盛山文科相巡って比例復活制度に疑問の声 7番目で滑り込み議席確保「落選したのに復活された」「制度改革が必要」

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から2021年の衆院選で支援を受けたとされる盛山正仁文部科学相(70)を巡り、比例復活制度への疑問が噴出している。盛山氏は小選挙区で落選したものの、比例で滑り込んだいわゆる「ゾンビ議員」。記事のコメント欄やSNSでは「国民が望んでいない人が議員になってしまう」「有権者も落選させたのに復活されては投票意欲がなくなる」など、選挙制度の改革を望む声が上がる。

■当選5回のうち2回復活、8枠中7番目

盛山氏は2005年以降、兵庫1区から出馬し、当選5回を重ねているが、そのうち2回は比例で復活。旧統一教会の関連団体から推薦状を受け取ったり、選挙支援の見返りに推薦確認書にサインをしたりしたとされる21年の衆院選では、自民党が比例近畿で確保した8議席の7議席目に滑り込んだ。最多得票者の得票数に対する、各立候補者の得票数の割合を示す惜敗率は約82%だった。

中選挙区制から変わって小選挙区比例代表並立制が導入されたのは1996年。21年には小選挙区で289人、全国を11ブロックに分けた比例代表で176人が当選した。比例代表では政党が獲得した票数に応じて議席が分配される。各政党は候補者に順位を付けた名簿を作っているが、名簿には小選挙区の立候補者も重複して載せられる。そのため、小選挙区で負けた候補者も比例で議員になれてしまう仕組みだ。

比例復活制度には、死票になった民意をすくい上げる役割もある。しかし、盛山氏の旧統一教会問題に関する記事のコメント欄やSNSでは「比例復活には、資金力がなくても能力がある人が党に所属することで議員になれる目的があったが、ゾンビ議員や芸能人が議員になってしまう制度に成り下がった」「比例復活は廃止しても問題はない」「復活した議員は大臣になれないなど、決めた方がいい」「選挙制度の改革が必要」「今の選挙制度には絶望感を抱く」といった批判的な意見が飛び交っている。

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