「相手をドキドキさせる世界の言語」が判明! 2位は「ポルトガル語」、日本語は何位?
鼻音の多いフランス語のアクセントや、ウクライナ語のような東ヨーロッパのトーンなど、世界には魅力的な言語がたくさんあります。オンライン英会話レッスン『Preply』(プレプリー / 米・サンフランシスコ)が、成人男女10人を対象に「世界のどの言語が人々の心を最もドキドキさせるか」を明らかにする調査を実施した結果、「イタリア語」が1位となり、1分あたりの心拍数は23%増加しました。一方、心拍数の増加が最も低かったのは「オランダ語」で増加率は12%だったそうです。
調査は2023年12月にインターネットで実施されました。
◇ ◇
同調査では、調査対象者に様々な言語の口説き文句を聞いてもらい、心拍数トラッカーでその心拍数の変化を記録。初めに測定していた参加者の安静時心拍数(平均65bpm)と比べてどのくらい心拍数が増加したのかを確認し、その増加率が高いほど、その言語を「より魅力的」と評価したといいます。
その結果、最も魅力的とされた言語は、1分あたりの心拍数は23%増加した「イタリア語」でした。次いで、2位「ポルトガル語」(20%増加)、同率3位「フランス語」「ギリシャ語」(いずれも18%)が続いています。
反対に、最も興奮しなかった言語は「オランダ語」で、心拍数の増加はわずか12%でした。次いで、「ドイツ語」「日本語」(いずれも15%)、「中国語」(17%)と続きました。
◇ ◇
なぜ特定の言語が他の言語に比べて「魅力的」と思われるのか、 スウェーデン語とスカンジナビア文学の学士号を持つ言語学者で翻訳家のアレクサンドラ・ステヴァノヴィッチ氏は、次のように説明しています。
「イタリア語のように歌うのが容易とされる言語は、一つの子音(例: b、k、gなどの音)の後に必ず一つの母音(例:a、i、uなどの音)が続くので、全ての音節が基本的に母音で終わります。こうした言語は人間の耳には音楽的に響き、それがより『魅力的』と感じられることがあります。一方で、多くの子音が連続するといった、いわゆる子音群が存在する言語、スラブ語やドイツ語などは、非音楽的とみなされ、それゆえに『魅力的』とは感じられないことがあります」
さらに、日本語をより魅力的に話す方法について同氏は、「音程を低く・ゆっくりと・吐息を多めに」といったアドバイスをしています。
また、同社で学習プログラムの開発などを担当する、言語と異文化コミュニケーションの専門家のシルヴィア・ジョンソン氏は、日本語について「日本語の独特なピッチやアクセントは、聞き慣れていない人には途切れ途切れに聞こえることがあり、それが魅力的に感じにくい要因の一つとなっている可能性があります。 しかしこの日本語の特徴は、ゆっくり話すことや低い音域で話すことによって、聞き心地の良いリズムをもたらすこともあります。また、日本語を聞いた時の印象は、礼儀正しく控えめで上品という日本人のイメージが影響する可能性もあります」と述べています。