今週放送中の『ブギウギ』（NHK総合）第21週「あなたが笑えば、私も笑う」では、「東京ブギウギ」に次いで「ジャングル・ブギー」も大ヒットし、ますます仕事に育児に大忙しのスズ子（趣里）の姿が描かれる。さらに、時代劇映画『タナケン福来のドタバタ夫婦喧嘩』への出演が決まり、スズ子は愛子（小野美音）を現場に連れて撮影に臨む。

　撮影初日の様子が描かれた本日2月19日放送の97話では、スタジオの外観に「条映撮影所」とのテロップが重なっていた。映画会社の「条映」といえば、『カムカムエヴリバディ』（2021年後期）三代目ヒロインのひなた（川栄李奈）の就職先であり、三世代をつなぐキーワードのひとつ「時代劇」の聖地だ（ちなみに『カムカム』の美術といえば他にもガード下のシーンにジャズ喫茶「Night and Day」のネオン看板が何度か登場している）。朝ドラファンなら思わずニヤリとしてしまうこの仕掛けについて、制作統括の福岡利武さんに聞いた。

■『カムカム』CPがノリノリで快諾してくれた

「脚本打ち合わせで『映画会社の名前をどうするか』となったら、やはり『条映』が出てきてしまいますよね（※編註　『ブギウギ』の演出、二見大輔さん、泉並敬眞さんは『カムカムエヴリバディ』の演出も務めていた）。NHK大阪局の倉庫には「条映グッズ」もたくさん格納されており、『ブギウギ』の中で『条映』の名前と小道具を使ってもいいかと『カムカム』の制作統括・堀之内礼二郎に相談したところ、『すごい面白いじゃないですか。どんどん使ってください！』と快諾してくれまして。そんなわけで『条映』の名前を踏襲させてもらいました」

■今週、『カムカム』条映の“アレ”がどこかで登場

　しかしここで、ひとつ気になることが。『カムカムエヴリバディ』から『ブギウギ』が踏襲している「条映」が東映をモデルにしているとすると、時代劇は「条映京都撮影所」（東映京都撮影所）で撮影するのが常だと思うのだが（『カムカム』の「条映映画村」のシーンは東映京都撮影所内の太秦映画村で撮影された）、現在スズ子とタナケン（生瀬勝久）が撮影を行っているのは東京の撮影所。この件について、福岡さんはこう説明する。

「そこはたしかに議論になったんです。東京に支社があったとしても、時代劇を撮るなら京都じゃないのかと。実際、97話で『条映撮影所』のテロップがかかったスタジオの外観は、東映京都撮影所のスタジオの入口ですし。そのあたりは……お目こぼしいただければ幸いです」

　また、今週はこの後もスズ子の映画撮影の様子が何度か出てくるとのことで、

「この後のどこかの回で、『カムカム』に登場した『条映』の“何か”が出てきますので、ぜひ探してみてください」

　と語った。『カムカム』マニアも見逃せない今週の『ブギウギ』。スズ子とタナケンの映画撮影の成り行きとともに、ぜひチェックされたし。

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『ブギウギ』

【出演】趣里　水上恒司／草彅剛　蒼井優　菊地凛子　生瀬勝久　小雪　水川あさみ　柳葉敏郎 ほか

【主題歌】「ハッピー☆ブギ」中納良恵　さかいゆう　趣里

【脚本】足立紳　櫻井剛

【音楽】服部隆之

【語り】高瀬耕造（NHK大阪放送局アナウンサー）

【放送時間】

▽NHK総合

毎週月曜～土曜　前8：00～8：15／（再）後0：45～1:00（※土曜は一週間を振り返り）

毎週日曜（再）前11：00～11：15

翌・月曜（再）前4：45～5：00（※日曜、翌・月曜は、土曜版の再放送）

▽NHK BS・NHK BSプレミアム4K

毎週月曜～金曜　前7：30～7：45

毎週土曜（再）前9：25～10：40（※月曜～金曜分を一挙放送）

（まいどなニュース特約・佐野 華英）