逃げ出した飼い猫は案外家の近くにいる 気が気でない飼い主に届いた朗報 捜索と保護から学んだこと
ペットをめぐる会話で「犬派? 猫派?」という選択が話題になりますが、猫はマイペースで自由に映る行動から「犬ほど手間がかからない」と考える人が多いでしょう。
しかし、猫は好奇心旺盛な動物です。室内の場合、飼い主の隙を見て、自宅の玄関や窓の開閉時に外へと出てしまうケースが多く、この点は十分注意しないといけません。
もし飼い猫が自宅から脱走してしまった場合、どのような対応を取ればいいのでしょうか。
■家を脱走した猫は、意外と遠くには行かない
外に出てしまった場合は戻ってくるのを待つのではなく、すぐに近所を捜索したほうがよいでしょう。特にペットショップなどで購入した猫であれば、外の世界は初めてですので、遠くまで行っている可能性が低いからです。まずは半径50mの範囲をくまなく探してみましょう。
脱走猫を捕まえるためには、習性をきっちり理解しておくことが大切です。猫の活動は、昼よりも夜のほうが活発です。昼間は物陰に隠れていることが多いので、クルマの下や身を隠せそうな場所など近所を歩きながら探してみると良いでしょう。
■すぐ近くの車の下ににまめちゃんがいた!
ある脱走劇を紹介します。
2023年秋、病院から帰ったばかりのにまめちゃんという猫が隙をついて脱走。飼い主は5日ほどあちこちを探し回ったそうですが、見つかりません。関西圏を中心に野良猫・保護猫などの困りごとを多岐にわたってサポートをする会社「ねこから目線。」に相談。こちらでは、これまでに数多くの脱走猫の捜索を行なってきており、藁をもすがる思いの依頼だったそうです。
「ねこから目線。」スタッフはすぐに現地に向かい、飼い主からヒアリングした後、近隣を歩きながら「猫が隠れていそうな場所」を中心にチェック。すると、自動車の下ににまめちゃんがいるではありませんか。スタッフは飼い主に声をかけてもらうことにしましたが、にまめちゃんは素早く逃げてしまいました。
にまめちゃんが逃げてしまったことは悔やまれますが、スタッフは慌てません。潜伏場所付近にカメラと捕獲器を設置。さらに飼い主には自宅のドアを開けておいてもらえるよう依頼。再びにまめちゃんが現れてくれ、願わくば自ら家に舞い戻ってくれと期待しました。
■数日ぶりににまめちゃんを保護!
同日の深夜、設置カメラのデータをチェックしてみると、にまめちゃんが確かに映りこんでいました。その様子を見ると、飼い主の家の周囲を活発的にウロウロしているようでした。この日は捕獲器付近まで近寄ったものの入ってくれずませんでした。しかし、翌日にまめちゃんが捕獲器に入ってくれ、無事に保護することができました。
にまめちゃんが逃げ出してからの数日間は、飼い主は気が気ではなくほとんど休めていなかったそうで、無事保護の知らせに安どしたことでしょう。保護されたにまめちゃんは、何ごともなかったかのように、飼い主さんのもとで穏やかに過ごしているとのことです。めでたしめでたし、ですね。
ひとたび愛猫が脱走するとかなり厄介です。戸締りなどは十二分に注意しを。また、万が一脱走してしまった場合は、まずは近隣を探してみましょう。
ねこから目線。
https://nekokaramesen.com/
(まいどなニュース特約・松田 義人)