オリ宮城妹のタレント宮城弥生、兄の投球フォーム見て「その日の調子分かる」 ラジオ関西でオリ特集放送 球団OB2人も出演
毎週月曜放送のラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』でこのほど、5週にわたってオリックス・バファローズ特集が放送された。前半の3週は、オリックス宮城大弥投手の妹で高校3年生のタレント宮城弥生さんのほか、通算282本塁打の「ミスター・ブルーウェーブ」藤井康雄さん、通算176勝・11年連続二桁勝利などエースとして活躍した星野伸之さんが出演した。
■妹から見た宮城投手
昨年の日本シリーズ第7戦で、宮城投手が阪神ノイジー選手に手痛い先制3ランを浴びた場面について問われた弥生さんは「球場で見ていて、悔しかったです。直前のデッドボールが痛かった」と話しつつ、ノイジー選手の打撃について「あそこ(の低めの球を)拾えるってえぐいなって…」と、冷静に振り返って共演者の笑いを誘った。
弥生さんは兄の奮闘をずっとそばで見てきただけに、投球フォームのテイクバックを見るだけでその日の調子が分かるという。それは本人に指摘するのか問われると「言わないですね。でもお家に帰ってきた時にポロッと『俺どうやったら勝てるやろう…』みたいに言うと、お父さんが一言『脇開いてるからだよ』って(笑)その一言の会話で終わって、後はお兄ちゃん自身の調整に入る。そんな感じです」とした。父親が一番よく大弥投手のことを見ていると感じるそうで、藤井さんは「一番見てきている人から、良い時と悪い時の違いを言ってくれるのはありがたいよね」とした。
さらに、2024年開幕投手の最有力候補として兄の名前が挙がっていることについて心境を聞かれた弥生さんは「ドキドキします。1年の始めですし勝ってほしい気持ちもあるんですけど、楽しんで投げてくれたらと思います」と期待を寄せた。
星野さんは現役時代に計9回も開幕投手の大役を務めた“先輩”。星野さんは「名誉なことだけど大変。基本味方の点数が入らないと思って投げなきゃいけない」としつつ「中6日でずっとエースと当たることになるからこそ、最初に勝っておくとノってくるよ」と語った。
期待しているオリックスの若手選手について聞かれた弥生さんは、2年目の齋藤響介投手の名前を挙げた。「(選手)みんな良いって言ってます」と太鼓判を押し「体がめちゃくちゃ大きいわけではないけど、下半身も鍛えたらさらに球速が伸びてすごい良い球を投げそう」と目を輝かせた。共演者からは「もはや解説者」とツッコミを受けていた。
■ドS?お茶目?中嶋監督の現役時代のエピソードも
話題は、藤井さんと星野さんが現役時代のオリックスを率いた名将・仰木彬監督の思い出に。セオリーにとらわれず、臨機応変に選手を起用する采配は「仰木マジック」として語り継がれているが、藤井さんは「実は最初の頃は頭に来たこともあった」と明かした。
上位打線に定着していた藤井さんからすれば、本塁打を2本放った翌日に突然スタメンを外されるなど納得できないこともあったそうだ。「でもその采配がことごとく上手くはまって、勝って…。納得せざるを得ませんでした」と笑い、「自分が指導者の立場になった今は監督の気持ちが分かる」とした。
星野さんが「仰木さんの時に1回だけキレたのは…4回3分の2(で降板)」と明かすと、スタジオは大爆笑。4点リードしており勝利投手の権利を得る直前だったが、ピンチで当時日本ハムの落合博満選手を迎えたところで、投手コーチが立て続けにベンチから出てきた。交代を察した星野さんは「俺も頭きたから、何か言われる前にと思って」自らマウンドを降り、グラブをベンチに投げつけて怒りを露わに。しかし「大事な道具だしな」と思い直して、落ちたグローブをすぐに拾った。
すると、一連の流れを見ていた中嶋さん(現オリックス監督)に後から「星野さん、あそこは拾わないで帰ってくださいよ」とツッコまれたという。藤井さんも「そこで拾っちゃうのはかっこ悪いよね」と同調し、星野さんは「投げた瞬間スッキリしちゃったんだろうね」と振り返った。
また星野さんは、キャンプでの紅白戦で中嶋さんとバッテリーを組んだ際のエピソードを披露。当時の紅白戦では、球数ではなくイニングで投げる投手を区切る習慣があり、大変な思いをしたそうだ。
「1回、僕が調子こいて『今日は真っすぐとカーブだけで行こう』つったら、打線が止まらなくなって(笑)あわてて中嶋さんを呼んで『ちょっとフォークも使おうよ。終わらんわ』って言ったら『ダメ』って…。もう、紅白戦なのに泣きそうになりました」と冗談めかした。
今シーズンのオリックスはリーグ4連覇、そして日本一奪還を目指す。藤井さんは「もちろん(山本)由伸が抜けた穴をどうするかっていうところがポイントになるでしょうけど、新しい戦力がどんどん出てくるのが今のオリックス。そこに期待をしたいなと思います」、星野さんは「3連覇の間にギリギリのところを勝ってきている。そこを経験してる人が多いので、最初から腹をくくってやれば4連覇はあると思います」、弥生さんは「投打が噛み合って良いシーズンになってほしい」とそれぞれエールを送った。
(まいどなニュース・小森 有喜)