商店街で愛されたきょうだい猫 行き場を失った2匹を救った優しい女性 今は猫カフェで幸せだニャ

関西のとある街の商店街で、8年間地元の人たちに愛され続けた野良猫がいました。その名は「富士オ」「鷹オ」。現在は11歳のきょうだいです。

2匹は子猫の頃に商店街に現れ、地元の有志により去勢手術を受けてリターンされた地域猫。リターン後は商店街に訪れる人たちを癒す存在として皆から愛されていました。

■時代が変わり「餌やり禁止」となり行き場を失う

8年という時間に伴い、街も住む人も変わります。2匹のために置かれていた寝床や水入れなどは撤去され、「餌やり禁止」の貼り紙が貼られるようになりました。ずっと富士オと鷹オの世話をしてきた女性は振り返ります。

「2匹は『なんかおやつちょうだ~い!』と言わんばかりに誰でもかまわず足元にスリスリしにいきます。猫嫌いな人もいますから、2匹を嫌がる人も現れました。餌やり禁止の貼り紙を見ると、『今日は無事だろうか、お腹がすいていないだろうか』とハラハラしていました」

このままだと、富士オも鷹オも餌場を求めて別の場所へと移動することが考えられましたが、その途中で事故に遭うこともゼロではありません。考えたくはないですが、地域猫をよく思わない人が保健所などに通報し捕獲されれば、最悪殺処分されてしまうことも絶対にないとも言えません。

女性は「富士オも鷹オは一度私が保護しよう」と決断。行き場を失っていた2匹はまずこの女性に救ってもらうことになりました。

■心ある人たちが連携して2匹の命を守ることに

その後、女性は関西圏を中心に野良猫や保護猫にまつわるさまざまなサポートを続ける会社「ねこから目線。」に相談。富士オも鷹オの里親募集を依頼しました。そして、「ねこから目線。」は懇意の保護猫カフェ「猫の惑星にゃーくる」に、富士オも鷹オのお世話をしてもらうことにし、2匹にピッタリの里親さんが見つかるまでは、ここで過ごすことになりました。

現在、富士オ、鷹オとも新しい里親さんとのマッチングは実現していません。しかし、「猫の惑星にゃーくる」ではアイドル的な存在になり、来客や関係者を日々癒しています。商店街でアイドルだった頃とは、場所だけが変わった格好で、2匹の愛くるしさは変わっていないようです。

心ある人たちが連携したことで救われた2匹。「ずっとのお家」が見つかることを祈るばかりです。

ねこから目線。

https://nekokaramesen.com/

猫の惑星にゃーくる

https://www.nyacle.com/

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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