人を雇うのは難しい!「大学卒」「パソコンを使える」…条件満たす人口割合が驚愕の事実
求人の困難を物語る投稿がSNS上で大きな注目を集めている。
「『人を雇います。大学出てる人~』これで成人人口の50%が脱落します。この感覚は覚えておきましょう。『パソコン使える人~』今度はなんと60%くらい脱落します。特定のソフトの利用経験まで含めるともっと減ります。この感覚も覚えておいてください。」と投稿したのは伊藤祐策(パソコンの大先生)さん(@ito_yusaku)。
大学卒で、程度は曖昧だが「パソコンが使える」という条件を満たせる人はわずか全体のわずか20%になってしまうという驚愕の事実。求人する側に立つ機会は少ないかもしれないが、こういった視点は社会を正確にとらえる上で非常に重要だろう。
伊藤さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「『30歳以下の人だけ雇いたい』これだけで全人口の80%が脱落します。これが現実です。」
「今の若い子ですら、PC使えない人いますからね…」
「更に『分からないことを自力で検索できる人』『翻訳サイトを使ってでも英語が読める人』『そもそも日本語の文章を意味まで取れる人』とand条件を追加することで残るのは上澄みレベル。」
など数々の驚きの声、共感の声が寄せられている。
■投稿した人に聞いた
伊藤さんに話を聞いた。
ーー今回の投稿の背景を。
伊藤:ある属性をもった人の周囲には同じ属性を持った人が偏る傾向があり、自分の肌感覚は世の中の実態と大きく乖離していることが多いので注意しましょうねというお話がツイートの趣旨です。たとえば大卒の人が入るような会社は採用の段階で大卒で固められているので、周囲の人の大卒率はほぼ100%になりますが、統計が示す実態では50%なんですよ、というお話です。
そしてさらに、錯覚した自分の肌感覚をもとに色々な物事を決めてしまうと大失敗をしてしまうので、客観的なデータを下調べしておくことは大事ですよというメッセージも込められています。
ーー求人、採用について感じていることは。
伊藤:日本の失業率は主要国の中でも特段に低い水準を長年維持していますが、いざ求人をする側となるとこれが呪いに化けます。条件をちょっとでも増やすと誰も来てくれません。優秀で、条件にマッチして、いま現在無職の人なんて1人もいないのです。この人手不足の状況がこれからもっと深刻化することを考えると、根本からやり方を変えないとやっていけないでしょうね。
ーー投稿が反響を呼びました。
伊藤:今回は比較的肯定的な反響しかなかったのでほっとしています。引き続き平和な話題でのツイートを心がけたいと思います。
◇ ◇
複数の視点を持つことの大切さをあらためて気付かせられる話題だった。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)