西村康稔議員に自民議員が「先生」「輝かしい業績」と“ヨイショ”連発 政倫審のやり取りに「茶番」「時間の無駄」とSNSも呆れムード
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡る衆院政治倫理審査会の2日目が3月1日に開かれ、西村康稔議員(61)が出席した。同じ自民党の武藤容治(ようじ)議員(68)が質疑に立ったが、あまりにも身内びいきの姿勢にSNSでは「時間の無駄」「追及する気、ゼロ」といった辛辣なコメントが並んだ。
■岐阜3区の武藤氏「西村先生とは同じ宿舎の同じフロア」
武藤氏は麻生派。2005年、外務大臣などを務めた父親の地盤を引き継ぎ、岐阜3区から出馬し、当選5回を重ねる。これまで経産副大臣や農林水産委員長などを歴任した。
政倫審では、初めに西村氏が弁明として与えられた15分間で「清和会(安倍派)の会計には一切関わっていない」など従来の釈明を繰り返した。続いて質疑に立った武藤氏はいきなり「西村先生」と持ち上げ、その後も「先生」を連発。出席議員の疑惑解明を目指す政倫審の場で、「先生とは同じ宿舎の同じフロアで居住もあり、いろいろ近くさせていただいている」と親密さをアピールした。
■安倍、細田氏を「悪いようなことをすると思えない」
その後も「西村先生の輝かしい業績」と場違いな“ヨイショ”を継続。さらに昨年11月に亡くなった細田博之元安倍派会長の地元である島根の事務所に弔問に訪れたことや、政倫審が行われた衆院第5委員室に安倍晋三元首相の肖像画が飾られていることにも触れた後、「(2人は)悪いようなことをするとは、全く思えない人たち」と述べ、「ですから(裏金については)知らなかった」などと話し、設定された15分の持ち時間を終えた。
■「時間稼ぎのなれ合い」「仲間内の励ましトーク」「茶番」
出席者側に寄った露骨な姿勢に対してSNSでは「時間稼ぎのなれ合いごっこ」「仲間内の励ましトーク」「茶番」と呆れた声や怒りの意見が飛び交っていた。
政倫審後、西村氏はXに「正直にすべてをお話ししました。今後とも説明責任を果たしてまいります」と投稿。中には「誠意を感じました」という支持者のものと見られるコメントも寄せられたが、多くは「正直に?全てを?」「全て人のせいにして責任を取らない人は上に立つべき器ではないよ」「まぁ頑張って下さい」といった冷めた反応が目立つ事態となっている。
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